稀勢の里優勝の大相撲初場所 「苦難の三賞力士」に大きな期待

しらべぇ / 2017年1月24日 10時0分

写真

稀勢の里優勝の大相撲初場所 「苦難の三賞力士」に大きな期待

sirabee170123-sumo2

大相撲初場所は、大関稀勢の里が念願の初優勝を遂げた。

稀勢の里は、「あと一歩」で有名な力士だ。ここ最近は安定の白星を挙げていたにもかかわらず、大事な一番で土をつけてしまう。心技体の素質は横綱をも凌駕していたが、優勝まであと一歩のところで土俵を割る「悪癖」が稀勢の里にはあった。

だが今年の初場所は違う。本来の安定感が崩れることはなく、14日目にして優勝を決めたのだ。

だが、初場所の見どころは稀勢の里だけではなかった。

■両親の死を乗り越えた貴ノ岩

今場所の三賞受賞者は4人。そのうちの2人、殊勲賞の貴ノ岩と技能賞の蒼国来に注目してみよう。

貴ノ岩はウランバートル出身のモンゴル人力士であるが、成人を迎える前に両親を亡くしているという背景がある。

そこから努力を重ねて日本の高校で実績を挙げたのち、貴乃花部屋へ入門。「平成の大横綱」貴乃花は、モンゴルでも超有名人だ。力士として最高の環境を得た貴ノ岩は、初土俵から3年で十両に昇進する。

ちなみに、貴乃花部屋は貴ノ岩以外にも期待の力士に恵まれるようになった。去年は貴景勝が関取になり、今年は「双子力士の弟」貴源治が十両手前の地位に踏み出す。2017年の土俵は、貴ノ岩を筆頭にした貴乃花部屋の力士が大活躍するだろう。

■蒼国来、2年のブランクの行方

sirabee170123-sumo1

両国を揺るがせた「八百長問題」。日本相撲協会はこの時大鉈を振るうが、行き過ぎた面がやはりあった。

その被害者が荒汐部屋所属の蒼国来である。

蒼国来は、史上2人目の中国人力士である。だが漢民族ではなく、内モンゴル自治区出身の人物。すなわち、エスニックの点で言えば蒼国来も「モンゴル力士」なのだ。

そんな蒼国来は2011年、八百長関与を指摘され相撲協会から解雇される。事実上の廃業だ。だが蒼国来と荒汐部屋は決して諦めず、後援を募り2年にも及ぶ裁判を戦った。

結果、蒼国来の解雇は無効という判決が下される。2年のブランクは力士にとって致命的という声もあったが、むしろ「2年のブランクが力士としての寿命を伸ばした」見方もできる。その証明として、今場所では12勝3敗という素晴らしい結果を残したのだ。

■大相撲が面白い!

大相撲は変化の時を迎えている。

貴乃花以降の大横綱である白鵬が盤石ではなくなり、それ以外の強豪が星を分け合うようになった。極端に言えば、今後白鵬が優勝戦線に絡むことはあっても、天皇賜杯を担ぐことはもうないかもしれない。

そのため、「誰が優勝するのか」予想は難しくなるが、その分だけ相撲本来の面白味も出てくるだろう。

・合わせて読みたい→稀勢の里が悲願の初優勝! 「無冠の帝王」をついに返上

(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング