変態男の証拠映像を警察に提出も「肖像権侵害」の刑罰に直面 その理由とは…

しらべぇ / 2019年7月6日 15時0分

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(Terroa/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

世界的にみても厳しくなる一方の肖像権。ある女性は変態男の姿を録画することに成功したが、肖像権とプライバシー侵害の行為があったため、その男以上に重い罪に問われる可能性があるという。

■長距離列車に公然わいせつ男

フランスのパリから南西のポワティエに向かって走る長距離列車に乗っていた37歳の女性。彼女はある時、ズボンの中に手を入れ、妙な動きを繰り返している若い男を発見した。

彼女は男の様子をこっそりと録画し、その動画をツイッターにアップ。不快感もあらわに「ネット私刑」にした。

じつは性犯罪撲滅の活動家でもあるその女性。彼女のツイッターには大勢のフォロワーがおり、「この男には十分に警戒して」と女性たちに注意を呼び掛けることも投稿の目的であったという。

■肖像権侵害に厳しいフランス

女性は続いて警察にも変態男の証拠映像をつき出した。この男が逮捕・起訴されれば懲役1年および日本円にして183万円ほどの罰金刑が下るであろうと知り、ニンマリしたという。しかしその後、彼女は自分にもとんだ落ち度があるというショッキングな事実を知らされた。

無断で男性の自慰の様子を録画し、ボカシも入れないままツイッターで公開したことは肖像権やプライバシーの侵害であり、もしも男性に訴えられたら、彼女には懲役1年および日本円にして540万円以上の罰金刑が下る可能性があるというのだ。

■肖像権侵害を扱う裁判が急増

日本でも肖像権およびプライバシーの侵害を扱った裁判は増加の一途であり、多くが原告側の勝訴となっている。その一例が銀座とファッション誌を舞台に起きた「ドルガバ事件」だ。

・有名ブランドのロゴが奇抜なシャツを着た女性を銀座の通りで見つけたカメラマンが、こっそりと彼女を撮影してファッション誌のウェブサイトに写真を掲載

・匿名掲示板で、その女性のスタイルに関する誹謗中傷コメントが殺到。女性の友人が気づいて本人に報告

・女性は屈辱感と激しい怒りから、肖像権やプライバシーの侵害を理由に民事訴訟に踏み切り勝訴

今回の件も、女性は無断撮影の末に男の「ネット私刑」を行ない、フランス中の女性を「気色悪い」「変態男」と炎上させていた。顔や服装で個人が特定されれば、男は社会的信用ほか様々なものを失うことだろう。

■「ネット私刑」は6割超が批判的

しらべぇ編集部では全国20〜60代の男女1,353名を対象に、「ネット私刑」についての意識を調査した。30代を境に、年齢が上がるにつれてそうしたものを好まなくなるのは、やはり人生経験ゆえの分別か。今回のケースも女性は警察への相談のみに留めておけばよかったのだろう。面白い(変な)人がいるからSNSで皆にも見せてしまおう、などという発想そのものが危険であることを覚えておきたい。


(文/しらべぇ編集部・浅野ナオミ)



【調査概要】

方法:インターネットリサーチ「Qzoo

調査期間:2015年12月22日~2015年12月24日

対象:全国20代~60代の男女1,353名

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