教育長が議会でいじめに苦しむ生徒へメッセージ 「学級とか部活は狭い世界」

しらべぇ / 2019年9月14日 7時40分

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(takasuu/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

岐阜市議会の一般質問で、早川三根夫教育長が、いじめられている児童・生徒へメッセージを送った。岐阜市内では7月、市立中学3年の男子生徒が転落死し、自宅からいじめを示唆するメモが見つかっている。

しらべぇ取材班は、このメッセージの意図を探るべく、岐阜市教育委員会を取材した。


■大人に相談してほしい

早川教育長は、議会の答弁で、各学校がいじめ防止の方針を見直し、ガイドラインを校内の目につきやすい所に掲示して守っていくと説明。岐阜市教育委員会は、この件について、

「心のケアに対応するようにしていく。相談窓口に関しても学校以外の多様な手段を用意し、紹介していく。周りの大人にもしくは手紙、メール、電話などを使って悩みを打ち明けてほしい。今あなたが悩んでいる班とか学級とか部活は、狭い世界」


ということを伝えていきたいと話す。一部報道では、「苦しいのに我慢して学校へ行くことはありません」ということが強調されているが、それを全面的に主張したいのではないと述べた。

また、転校や、不登校の生徒に配慮した特例校(岐阜市は2021年度開校予定)、図書館など、別の学びの場所があることも知ってほしいとのこと。

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■不登校児童・生徒の支援のために…

2017年度における小・中学校での不登校児童生徒数は、全国で144,031人に達し、近年増加傾向に歯止めがかからない深刻な状況にある。

そんな中不登校生徒の教育機会の確保のために、不登校特例校が全国に設置されている。不登校特例校とは、不登校児童生徒に対しその実態に配慮して、特別に編成された教育課程に基づく教育を行う学校。

設置にあたっては、文部科学大臣の指定が必要であり、同省によると平成2018年4月時点での指定校数は12校(公立5校、私立7校)となっている。


■年間の授業時間を削減

全国的に非常に少ない校数ではあるが、それぞれ特色ある取り組みを行っている。例えば京都市教育委員会においては、洛風中学校と洛友中学校を設置。

年間の標準授業時間 1,015時間を、770時間にし、椅子や机に間伐材を使用するとともに、気持ちを休めたりするための部屋を用意するなど、暖かな雰囲気づくりを図っている。

通常の不登校特例校は学校単位で指定されるが、2018年4月に新たな指定を受けた調布市教育委員会は、分教室として指定を受けており、全国初の取組となっている。心理的に不安の傾向等があり、連続または継続して年間30日以上欠席した不登校生徒などを対象としている。

朝の時間のゆとりを考え,午前3単位時間(1単位時間は50分)、午後2単位時間を基本に設定し、不登校生徒のコミュニケーション能力の向上を図ることを目的とした教育活動の充実などを掲げている。


■様々な学びの手段があっていい

ネット上では、学校にこだわらずに色々な学びの手段があっても良いという意見もあがっている。

「学校に通わなくても生きていける道が、もう少し大人にも子供にも見えやすくなってくると良いんだけど」


「大人に余裕がなくなって、子供にとって意味のある第三者としての大人が減ってしまった」


「大人や教師が、子どもに寄り添うことが大切」


児童・生徒・保護者が学校に絶望して、追い込まれていくことを何よりも避けなければならない。それに気づいた周りの大人が、まずは声をかけて、本気で寄り添うことで、危機を脱していくだろう。


(文/しらべぇ編集部・おのっち

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