相模原殺傷事件の初公判にALSの船後靖彦参院議員が声明 「被告は歪んだ道徳観」

しらべぇ / 2020年1月9日 9時20分

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(ニュースサイトしらべぇ)

知的障害者入所施設「津久井やまゆり園」で元職員の植松聖被告が入所者19人を刺殺し、26人に重軽傷を負わせた相模原事件。

1月8日に横浜地裁で開かれた裁判員裁判の初公判を受け、ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者で、れいわ新選組所属の船後靖彦参院議員が声明を発表した。


■「他人事ではない」

船後氏は犠牲者や遺族、関係者へのお悔やみの言葉の後、「被告人は『重度障害者は生きていても仕方がない』という趣旨の主張をしていたと聞きます。声を出せず、全身を動かせない私にとって、この事件は他人事ではないと受け止めて参りました」と述べた。

さらに、被告が初公判で殺害を認めたうえで、「皆様に深くお詫びいたします」と謝罪した言葉が引っかかるという。


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■「皆様」から垣間見える道徳観

「この〝皆様〟は、被害者並びにご遺族に向けているのでしょうか。しかしながら、これまでの被告人の言動を踏まえると、私は、違うのではないかと思います。


この〝皆様〟が、どなたを指しているかによっては、被告人が『(歪んだ)道徳観』を持っているのではないのかと感じました。世間一般の人を指すのなら、たとえ裁判で弁護人の主張が通って無罪になったとしても、被告人が再犯する懸念をぬぐえません」


皆様への謝罪をした後で植松被告は暴れ出して、退廷させられた。裁判長は「被告が小指をかみ切ろうとしたため」と語った。船後氏がいうように、深くお詫びする「皆様」が犠牲者や遺族であったら、そのような真似はしないのではないだろうか。


■「生産性主義」の中での希望

船後氏は最後に、「この被告人の『道徳観』』がつまびらかになることを、私は望んでいます。他者による、同種の犯罪を防ぐためにも……。 ※なお、私が、植松被告が持っていると直感した、(歪んだ)道徳観については、裁判の過程を踏まえて今後、お話したいと考えております」として、声明を結んだ。

「生産性がない人間は生きる価値なし」とも受け止められる植松被告の思想と行動。

生産性で物事が語られることが多い中で、事件後に、ALSの船後靖彦参院議員と重度障碍者の木村英子参院議員が公職に就いたことは、相模原殺傷事件後のかすかな希望なのかもしれない。


(取材・文/しらべぇ編集部・及川健二

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