真夏に着ると黒より危険な色、その正体にゾッとした 8割超が「知らなかった」判明
Sirabee / 2024年8月6日 5時30分
(ニュースサイトしらべぇ)
地獄のような暑さが続く昨今。服装に関する対策だけでは、もはや「焼け石に水」に感じられる。
だが、なんと半数以上の人が「真夏日に着ると危険な服」を知らなかったことが判明したのだ。
画像をもっと見る
日本一高い山が富士山というのは世界の常識だが、2番目に高い山となると、その認知度は一気に低下。これは山に限った話でなく、万物に共通する現象である。
さて「黒は熱を吸収しやすい」というイメージから日差しが特に厳しい日は「黒い服を着ない」という人は多いかと思うが、では果たして今着ている服の色は安全なのだろうか。
そこで今回はまず、全国の10〜60代の男女662名を対象としたアンケート調査にて「色と熱に関する印象」を尋ねることに。その結果は…。
関連記事:ヒカキン、20億円新居トイレで恒例企画実施 「引退したいって思うぐらい…」
■やはり「赤=暑い」イメージ?今回の調査では赤・青・緑・黄の4色を選択肢として「最も熱を吸収しやすい色」、「2番目に熱を吸収しやすい色」、そして「最も熱を吸収しにくい色」を選んでもらった。
その結果、多くの人に「最も熱を吸収しやすい」というイメージを持たれている色は赤(47.7%)であると判明したのだ。やはり炎を想起させる「情熱の色」であることが、結果に繋がったのだろうか。
「2番目に熱を吸収しやすい」と思われているのは緑が最多回答(31.1%)と判明。こちらは回答が比較的分散しており、次点の黄(28.1%)との差はわずか3ポイントであった。
「最も熱を吸収しにくい」イメージがあるのは黄が最多回答(45.8%)であると明らかに。つまり簡易的なランキングとしては、熱を吸収しやすい順に赤、緑、青、黄と考えている人物が多いと思われる。
続いてはこれらの結果を元に、国立研究開発法人「国立環境研究所」シニアリサーチアドミニストレーター・一ノ瀬俊明氏に話を聞いてみることに。
すると、夏服の常識が覆される「衝撃の事実」が明らかになったのだ…。
関連記事:広末涼子に突然の再評価、理由が予想外すぎる 「交換日記のインク」をよく見ると…
■「黒よりも熱い色」が存在した一ノ瀬氏は以前、「最小スケール気候変動適応策としての被服色彩選択効果について」という発表の中で、色違いの9色のポロシャツを使用した実験結果について言及している。
出典:Ichinose et al. (2024): International Journal of Biometeorology, 68.曰く、「色彩による温度差は明瞭であり、白、黄がとりわけ低く、灰、赤がほぼ同じレベルで、紫、青がさらに高めで拮抗し、緑、濃緑、黒が最も高温のグループを形成した」とのこと。
出典:Ichinose et al. (2024): International Journal of Biometeorology, 68.その温度差は非常に大きく、なんと「濃緑(高温)と赤(低温)との間には5〜10℃の温度差(夏季日中の日照条件下)が生じる」と、衝撃の事実が明かされたのだ。
出典:Ichinose et al. (2024): International Journal of Biometeorology, 68.各ポロシャツを表面温度の高さ順に並べると、濃緑、黒、青、緑、紫、赤、灰、黄、白となり、僅差ではあるが「熱を吸収する色の代名詞」的存在の黒より、濃緑の方が高温になったことが判明。
濃緑(最高温)と白(最低温)の間では、約15℃もの温度差が生じるという。また、ほぼ無風の条件下では黒や緑で50℃を超える事例も観測されており、聞いているだけで恐ろしくなってしまう。
これらの事例を踏まえ、一ノ瀬氏は「夏季の暑熱リスク軽減の視点から、被服の色彩選択も重要な気候変動適応策の一つと言えます」と結論づけていた。
関連記事:「太陽光で暖かくなる」AOKIのコートが最強すぎる… 冬の救世主となる機能に感動
■「熱を吸収」は正確でなく…クールな印象のある青が高温になりやすく、明るい印象を受ける赤、黄が低温グループに属するという事実は、非常に意外であった。「夏に赤い服を着ると暑苦しく見えるから、青い服で少しでも爽やかな気分になろう」といった作戦は、完全に裏目に出ていたワケだ…。
なお、今回の調査結果を受けて一ノ瀬氏は「『熱を吸収』という表現の理解に、個人差がある気がします」とも分析している。
多くの人が「黒は熱を吸収しやすい」という印象を持っていると見越し、同表現を使用したが、実際は「黒は太陽放射を吸収しやすい」(=温度が上昇しやすい)という表現が適切である。
Tシャツが熱を帯びるメカニズムについて、一ノ瀬氏は「熱は接触した固体(液体)との間でしか吸収されません。そのため空気に面したシャツの表面へは放射が吸収され、後に温度上昇でそのエネルギーが使われることになります」と説明。
色ごとに見られる温度の差異については「太陽放射の反射・吸収・透過のバランスが色ごとに決まっており、見た目の明るさとは微妙に違います」「濃緑が黒より熱い理由は、可視光および近赤外の合計で、吸収(反射や透過以外)が最大であったという理由です」とも補足している。
これから8月を過ごすにあたり、暑さはより深刻になっていく。クローゼットの中の夏服の色を、今一度確かめておこう。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「JAL系LCC」の新CA制服、まさかの「企業カラーではない色がベース」なぜ? 斬新新制服の全容とは
乗りものニュース / 2024年8月1日 17時12分
-
1年で最も平均気温が高い8月はこんな服装がおすすめ!
ウェザーニュース / 2024年8月1日 11時30分
-
夏の炎天下でも「車内が暑くならない」ボディカラーは何色? 洗車しなくても汚れが目立たない“便利なカラー”とは?
くるまのニュース / 2024年7月24日 11時10分
-
熱をもちにくい服の色は?表面温度は最大で20℃以上の違い 熱中症対策
ウェザーニュース / 2024年7月18日 12時3分
-
超新星の後に残された白色矮星 爆発から800年以上経って再び活発化した可能性
sorae.jp / 2024年7月17日 18時32分
ランキング
-
1観光客ら梅干しで熱中症防ごう 世界遺産20年記念、和歌山・田辺の4観光案内所で無料配布
産経ニュース / 2024年8月5日 19時25分
-
2「長生きしたくない」高齢者が日本に多い"なぜ" 「ピンピンコロリ」で逝きたいが、女性は難しい?
東洋経済オンライン / 2024年8月5日 20時0分
-
3ファミマ「40%増量作戦」今年も実施 ファミチキ、弁当、サンドイッチが“値段そのまま” 「たべる牧場ミルク」初登場
オトナンサー / 2024年8月5日 23時10分
-
4面倒なことはやらない!?「貯蓄上手な人」の節約のやり方
オールアバウト / 2024年8月5日 19時30分
-
5【ダイソー】テレビ番組で筆者が紹介! コスパ抜群な「キッチングッズ」ベスト5
オールアバウト / 2024年8月5日 20時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください