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コスプレイヤーたちの下着狙う“盗撮犯” 「数日後」に起きた最悪な事態を被害者が明かす

Sirabee / 2024年8月28日 5時15分

コスプレイヤーたちの下着狙う“盗撮犯” 「数日後」に起きた最悪な事態を被害者が明かす

(ニュースサイトしらべぇ)

ローアングラー(被写体提供写真)

コスプレ業界の秩序を乱す盗撮犯、別名「ローアングラー」。この夏もその被害が複数報告されている。被害者に状況を聞いた。

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■コミケ会場で被害に

8月のお盆シーズンに行われ、2日間で約26万人もの参加者を集めた同人誌即売会『コミックマーケット104』(以下、コミケ)。会場となった東京ビッグサイトには複数の「コスプレ広場」が設営され、人気キャラクターに扮(ふん)したコスプレイヤー(通称・レイヤー)、それを撮るため多くのアマチュアカメラマン(通称・カメコ)が集う。

コスプレ参加者は2日間で約1万人。日本国内で開催されるコスプレイベント全体では最大級のビッグイベントだ。彼女、彼らのお目当ては、コスプレを通しての交流である。レイヤーは無償で撮影対応し、カメコは撮影写真をプレゼント。そこで交流が終わるケースもあれば、後日お互いのSNSに写真を載せ、作品愛やキャラ愛を表現し楽しむケースもある。

名古屋から来た20代コスプレイヤーのAさんもそんな一人だったが、「撮影、お願いします。すぐ終わらせるんで」というカメコからの声かけで悲劇に巻き込まれることになった。

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■「並び撮影」と「囲み撮影」

コミケ

「友達を探していたので、『短時間でお願いします』と伝えると、『じゃ“囲み撮影”にしましょう』と。一気に30人くらいのカメコさんに囲まれ、撮影が開始されました」──。

コスプレ撮影は、一対一で行う「並び撮影」と、モデルを中心にカメコたちが取り囲む一斉撮影、いわゆる「囲み撮影」の2パターンがある。後者のメリットの一つは一度に撮影ができる「時短」だ。一方で後ろ向きでも撮影されてしまうというデメリットもある。通常、目線なしの状態ならカメコたちはシャッターを切らないのだが、盗撮犯はこのタイミングが来るのを虎視眈々と待っている。

「会場では、『動画撮影はやめて!』『ローアングルや後ろから撮影しないで!』と何度も何度も声を上げていましたが、その忠告を無視して床スレスレにカメラを構える男性が何人かいた。マスクにサングラス、帽子姿の見るからに怪しい中年。スタッフさんも再三注意してくれて囲み撮影は終わったのですが、ショックだったのはコミケが終わって数日後。私のスカートの中をアップで撮影した動画が、ネットで販売されていたのです…」(Aさん)。

記事冒頭の写真は、Aさんが盗撮されていることに気づいた友人が撮影したものだ。写真には、コスプレ撮影会場ではまず見ない「デジタルビデオカメラ」を構えた男の姿も写っており、その撮影アングルは異常なほどに低く、下着を狙っていることが明白だ。

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■「販売の許可なんて一切していない」

件の「動画販売サイト」を見ると、「全国から集まったエロ露出レイヤー 超ミニスカ。是非高画質でご覧ください」との紹介文の後「被写体にも了解済です。隠し撮りの作品ではありません」との表記があり、Aさんの臀部画像のサムネイルが並んでいる。

「販売の許可なんて一切していない。じつは数年前、学生の頃にも同様の被害を受けています。その動画は世界中のアダルトサイトに拡散され、消すことができなかった。そのショックでコスプレイヤーを引退したんです。でもその後、やっぱりオタク仲間と会いたくなり新しいコスプレネームで復帰。その矢先、また起きてしまった」とAさんは暗い顔を見せる。

続けて、カメコが全てこのような卑劣な行為に及んでいるわけではない、とも彼女は弁明する。

「紳士的な方も本当に多いんです。暑さを心配してくれたり、私の好きなアニメの話をして盛り上げてくれたり…。でも一部のローアングラーが毎年居続けているのは事実。コスプレ界をはじめとするオタク業界は、秩序を守るためお互い支え合ったり、ルールを守ったりして今があると思うけど、それを乱す人たちのせいで年々各地でルールが厳しくなっているように思えます。この世界でやりたいことが崩れていくことに怒りを覚えます」(Aさん)。

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■「カメラ蹴ってやりたい」の声

警察

コミケでの盗撮騒動は彼女以外のコスプレイヤーも発信しており、ファンからは「盗撮カメコの醜悪さもここまで来たかという印象」「見てるこっちも不快」「カメラ蹴ってやりたい」と、不快感を示す声が上がっている一方、「”治安”を優先するようになったら即、中止される」と、コスプレイベントそのものを心配する声も。

コミックマーケット準備会は、2023年7月から施行されている「性的姿態撮影等処罰法」 いわゆる「撮影罪」について解説しつつ、「この法律自体が施行直後であり、実際の適用状況を注視しながら、必要に応じて今後の対応を検討していきます」と警戒感を示している。

同時にイベント当日は多くのスタッフ、そして警察官による巡回を行っているが、残念ながらその間隙を突くのがローアングラーなのだ。

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■摘発、注意の難しさ

ローアングラー

記者も過去幾度となくローアングラーによる盗撮騒動を目撃しており、現場での口頭注意、さらには摘発に協力してきた。

しかし、連中の行動はじつにわかりづらい。かつ被写体のモデルへ「彼に動画撮影の許可を出したか」と確認し違反行為を確定させた上で、盗撮犯を確保するという難しさもある。イベント参加者は他カメコの異常行動を見かけたら、すぐスタッフやレイヤーに伝えるなど、「自衛の輪」をさらに広げる必要があるだろう。

Aさんは、今後動画販売サイト側に販売の取り下げを要求する予定だが、「被写体であることを確認するため、写真付き身分証明証を送って欲しい」と返答が来るケースも存在する。違法動画と薄々わかって販売を続ける素性がわからぬサイト運営者に本名と住所を明かす怖さから、泣き寝入りするケースも少なくない。

ローアングラーの“商売”のため、コスプレ界全体が萎縮することは誰も望んでいない未来である。


(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤

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