【コラム】写真なし、文のみなのに…『壇蜜日記』は、なぜこんなにもエロいのか

しらべぇ / 2014年10月24日 17時0分

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いやはや、小生、興奮である。このたび発売された『壇蜜日記』(文春文庫)にメロメロである。『巨人の星』風に言うと、「俺はいま、最高に官能している!」という感じだ。「官能する」というのは日本語としておかしいが、そう言いたくなるほど、この日記はエロいのだ。

タイトルが全てを物語っているが、この本は壇蜜の日記である。2013年10月から2014年の8月までのものを公開した。これは、彼女がいつも入浴中に、防水ケースにいれたiPadで書いたものである。文庫本ではあるが、書きおろしだ。

壇蜜といえば、その官能的なルックスが売りなのだが、この本は壇蜜の写真が1点しかない。胸の谷がよく見える白いワンピースをした写真が、帯に1点あるだけだ。表紙は壇蜜を描いたイラストである。やり場のない怒りならぬ、濡れ場のない怒りを当初抱いていた。

しかし、この日記、エロいのである。1日あたりせいぜい7行。写真もない。ただ、そこからにじみ出る壇蜜のさりげないエロさがたまらない。淡々としつつもウィットに富んでいて、そして何よりエロさがにじみ出る『壇蜜日記』に比べれば、「カルボナーラ食べちゃったぞ」などとその日の食事をアップして「美味しそう!」などというファンのコメントを集めるような、世間の芸能人にありがちなブログは、ゾウに踏み潰されるアリのようなものだと思った次第である。

なんせ、さらりとエロいことを書いているのが、いい。例えば、2013年11月20日の日記では大塚駅周辺に行ったことが綴られている。10年前との変化を感じる壇蜜。この街、壇蜜にとって思い出の町であるようだ。こんなことが書き綴られている。

色々な事を思い出す。焼肉食べてホテルいったなあとか、お寿司食べてホテルいったなあ、とか。

以前の交際相手とよく過ごした街だったことが綴られている。お互いが実家暮らしだったからしょうがなかったのだとか。この日は、街の変化を感じつつも「昔お世話になったラブホテルは健在でほっとした」という一言で終わっている。

就活の時に「学生時代に一番励んだことは何ですか?」と聞かれた際の思い出も披露されている。「はい、私は海外研修をした際に日本語教員のアシスタントを経験しました。そこで・・・」などと言ったそうなのだが、この本によるとアンナミラーズのバイトとSMに夢中だったとか。

普通にブログに書くと炎上しそうな内容だ。まるで、思春期に近所に住んでいる美人のお姉さまの日記をこっそり読んでしまったかのような感覚である(誓って言うが、そんなことをしたことはない)。

彼女の「仕事観」も感じとることができる。房総での、寒い時期の、ヌードグラビアの撮影の現場すら淡々と描かれる。年齢とともにできることが変化すること、ちゃんと業界に残れるかという戸惑いと、一方でのプロ意識や、お金を稼ぐことへの考えなどを読み取ることができる。この日記は2013年から2014年にかけてのものであるが、まさにグラビアを中心とした世界から、テレビなどへシフトした時代でもある。なんせ、ドラマの主役までやっているのだから。この変化を、文字を通じて追うことができるのも本書の魅力だ。

と、ブックレビューはここまでにして、10月15日に開かれた、この本の発売記念記者会見の模様をレポートしよう。なお、私は諸事情でお邪魔できなかったので、ここからはアシスタントであるマイキー山本によるレポートをもとにお届けしよう。すでにスポーツ新聞などでも報じられているが、ここだけの話を満載でお届けする。

この日は記者会見+握手会だったのだが、握手会は大盛況。追加で用意した整理券350枚は一瞬ではけた。平日の夜、週の真ん中にも関わらずアラフォー以上の男性が目立っていた。

壇蜜はなんせ、写真対応が丁寧。売れっ子のおごりはない。フォトセッションに遅れてきたカメラマンに「撮られますか?」とポーズをとるという「神対応」まで。

全体的に、お金に関する言及が多かったという。「日常を文にして金をもらうということは恐れ多い。ただの日々の羅列にならないようにアプローチに迷った」のだとか。

主な質疑応答をお届けしよう。

 

Q.誰に読んでもらいたいか?
壇蜜:570円プラス税を払って、この本を買ってくださる方。「~な方に読んでいただきたい!」と言ってしまうと、それ以外の方が対象外のようになって、ビジネスチャンスを逃すことになる。そんなもったいないことしないですよ!!お金、お金、お金が大事(手で金の形を作りながら)。

Q.出版のご褒美は?
壇蜜:ないですよ。売れるかな。最初で最後のつもりです。

Q.5年後、10年後の「壇蜜日記」は?
壇蜜:この本の売れゆきにかかっている。浮き沈みの激しい業界。2作目すら難しいと思う。でも出すなら、きっと同じようなことが書かれていると思う。

Q.「壇蜜死亡記念日」という項がありましたが?
壇蜜:「グラビアで使える体ではないと言われた」日で、そのことをその時受け入れました。33歳の今でもグラビアの仕事をさせていただいているが、なにかしらが死んだ。置いてきた。

Q.やはり物書きになりたいのですか?
壇蜜:日記が限界。これしか手法がない。

Q.日記を発売するにあたって。「日記を書く」ということとは?
壇蜜:よく悪くも私生活の切り売りという認識。日記という形式自体は書き慣れている書き方 。小中学生時代から日記自体は書いていた。毎日書いていた。「続けること」ができる自分の性格に感謝。大体一行で終わっている日は、次の日が早い日。ファンの方には、私の「暮らしぶり」が分かるものになっている。お風呂で防水ケースにいれたiPadで書いている「歯磨き→お風呂→日記」という毎日の習慣。

Q.挫けそうになったことは?
壇蜜:「一行でもいい」というルールを課してから楽になった。

Q.日記に書けなかったことはありますか?
壇蜜:書けなかったのは、ポットのお湯を足にかけて、救急車を呼んだ事件。お国のお世話になったという意識がある。お金のネタにすることではないので、書いていない。

Q.最近素敵な男の人は?
壇蜜:しばらくはないですね。機会があれば。

Q.どれくらいまで、彼氏はいない?
壇蜜:もし「壇蜜日記2」の帯で「抱かれる予定はなかったがしかし…」なんかに変わればいいですね。寂しいものですよ、生きていくことは。

Q.寝る前に書かれた日記。その時横に男性は?
壇蜜:男性がいなかったから書いてない。いたら書いていると思う。

 

うーん、このQ&Aからも壇蜜のエロさがにじみ出ている。時にはヌードも披露するのだが、このにじみ出る感じ、例えるならば「着エロ」感。これこそが壇蜜の魅力なのではないかと思った次第だ。

みんな、読もうぜ!

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(文/常見陽平 http://sirabee.com/author/yohei_tsunemi/ )

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