【黒田勇樹の妄想的語源しらべぇ】イタリア料理「おしゃれネーミング」の謎

しらべぇ / 2014年11月27日 18時0分

どうも、休日は酔っ払って歌を唄いながら絵を描いて過ごすのが何よりも幸せで、「前世はイタリア人なんじゃないか?」と噂の俳優・ハイパーメディアフリーターの黒田勇樹です。

このコラムでは、子供の頃から芸能の世界で台本や台詞に触れ続け、今なお脚本家やライターとして「言葉」と向かい合っている筆者の視点から、様々な「言葉の成り立ち」について好き勝手に調べ、妄想をふくらませていこうと思います。

今までの連載では「響き」に注目し「語源」を探ってきましたが、語源を探る時にもう一つ重要なのが「由来」。なんでそんな名前つけたの?というモノが、世の中には沢山存在します。

とくに前世の影響か、筆者が愛してやまない、イタリア料理のネーミングには面白いものが多いので、今回はその「由来」を考えてみます。日本にも「盗みたくなるくらい酒が進むから→酒盗」「くさいから→くさや」といった様な面白ネーミングは沢山ありますが、イタリア料理はおしゃれ具合のレベルが違います。

■手抜きで作る料理ほどおしゃれ名前に

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*Photo by Yusuke Kawasaki https://www.flickr.com/photos/u-suke/138067687

それぞれ諸説あるようですが、ペペロンチーノ(pasta aglio, olio e peperoncino)は日本語訳すると、「絶望のパスタ」とも呼ばれています。唐辛子とにんにくがあれば作れる簡単なメニューなので「絶望的に食材が無くても作れるレシピ」という由来とか。

真夜中のスパゲティ(spaghetti di mezzanotte)は、トマトベースのスパゲティですが、「真夜中でも簡単な材料があれば作れるレシピ」。基本的にイタリア人は、手抜きで作る料理にほどおしゃれな名前をつける傾向があるようです。

■手がかかる料理ほどシンプルな名前に

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*Photo by Naotake Murayama https://www.flickr.com/photos/naotakem/5112809197

ボンゴレ(vongole)は「あさり」をイタリア語にすると、そのまま「ボンゴレ」。「ボンゴレ・ロッソ」の「ロッソ(rosso)」は「赤」、「ボンゴレ・ビアンコ」の「ビアンコ(bianco)」は「白」。スープの色で区別しているだけです。

ボロネーゼ(ragù alla bolognese)はボローニャ地方でよく作られているから、ボローニャ風という意味で、「ボロネーゼ」。やっぱり、手のかかるものほど、名前がシンプルになっていきます。

日本であれば、チキンラーメンを「真夜中のラーメン」と呼んで、しゃぶしゃぶのことを「豚肉」と呼んでいるような感覚でしょうか?手のかかるものほど複雑な名前になる日本料理とは逆の発想のようです。

イタリア人は貧しい時ほどかっこをつけ、日本人は自分たちが手をかけたものほど丁寧に名前をつけたいという性分なのでしょうか?「お茶漬け」なんて「お茶に漬けたから」ですからね。

何かを食べる時に、そのネーミングの由来について思いを巡らせると、よりその料理を作った人の思いや、レシピが生まれた時の情景が想像でき、より楽しく味わうことが出来るのではないか?という、考察でした。

(文/ハイパーメディアフリーター・黒田勇樹 http://sirabee.com/author/yuuki_kuroda/ )

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