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月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション1 打ち上げは12月7日以降の見込み

sorae.jp / 2022年12月3日 17時2分

【▲ ファルコン9ロケットのフェアリングに格納される「HAKUTO-R」ミッション1の月着陸船(ランダー)(Credit: ispace)】

株式会社ispaceは12月2日、同社の月面探査プログラム「HAKUTO-R」のミッション1について、2022年12月7日以降に打ち上げられる見通しであることを発表しました。

HAKUTO-Rミッション1の無人月着陸船(ランダー)は、米国フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地第40発射施設からスペースXの「ファルコン9」ロケットで打ち上げられます。ミッション1ランダーは直近では2022年12月1日に打ち上げられる予定でしたが、ファルコン9の追加点検作業が発生したために延期されていました。ランダーなどを搭載したファルコン9は点検作業を行うために、一旦格納庫に戻されています。

ispaceによると、12月3日~12月6日は打ち上げを実施してもミッションの計画通りに航行することが難しい期間であるため(ブラックアウト期間)、ミッション1ランダーはこの期間以降に打ち上げられます。12月中旬までに打ち上げることができればミッション1の運用に大きな変更はなく、当初の予定通り2023年4月末頃に着陸できる見込みです。

いっぽう、12月中旬以降まで打ち上げが延びた場合、ミッション1の実施計画に変更はないものの、運用スケジュールや月着陸予定日の再検討実施が想定されるといいます。新たな打ち上げ予定日はファルコン9の準備状況にもとづき、確定次第改めて発表されます。なお、ミッション1ランダーに不具合はなく、バッテリーの充電作業が継続して行われているとのことです。

※HAKUTO-Rミッション1の最新情報は以下の特集ページでもご覧いただけます
【特集】月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション1

HAKUTO-Rはispaceによる民間主導の月面探査プログラムで、ミッション1は同社が開発した月着陸船による初の月面着陸ミッションとなります。同社によると、月着陸船にはペイロードとして以下の7つが搭載されています。

・日本特殊陶業株式会社(HAKUTO-Rコーポレートパートナー)の固体電池
・アラブ首長国連邦(UAE)ムハンマド・ビン・ラシード宇宙センター(MBRSC)の月面探査車「Rashid」
・株式会社タカラトミー等が開発した変形型の月面探査ロボット「SORA-Q(LEV-2)」
・カナダのMCSS社が開発した人工知能(AI)を用いたフライトコンピューター
・カナダのCanadensys社のカメラ
・HAKUTOのクラウドファンディング支援者の名前を刻印したパネル
・サカナクションの「SORATO」(HAKUTO応援歌)の楽曲音源を収録したミュージックディスク

※…HAKUTOは民間初の月面無人探査を競うコンテスト「Google Lunar XPRIZE」に日本から参加したチームで、HAKUTO-Rの前身にあたる。Google Lunar XPRIZEは勝者がないまま2018年に終了。

また、HAKUTO-Rミッション1ランダーを搭載したファルコン9ロケットには、アメリカ航空宇宙局(NASA)ジェット推進研究所(JPL)の小型探査機「ルナー・フラッシュライト」も相乗りしています。ルナー・フラッシュライトは月の南極周辺に埋蔵されている水の氷の探査を行う予定です。

HAKUTO-Rミッション1に関する新たな情報は、発表があり次第お伝えしていきます。

 

Source

Image Credit: ispace ispace - 民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション1ランダーの打ち上げについて

文/sorae編集部

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