塵に隠された“さいだん座”の原始星周辺 ハッブル宇宙望遠鏡で撮影
sorae.jp / 2023年8月31日 17時13分
こちらは「さいだん座」(祭壇座)の方向約8900光年先の原始星「OH 339.88-1.26」周辺の様子です。OH 339.88-1.26そのものは画像中央の暗い雲に隠されていて見えませんが、満月の視直径の約14分の1四方という視野のなかで明るく輝く数百個の星々や、背景に広がる塵の雲が赤外線の波長で捉えられています。
この画像は「ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope:HST)」の「広視野カメラ3(WFC3)」で取得したデータ(赤外線のフィルターを使用)をもとに作成されました。赤外線は人の目で捉えることができないので、画像の色は取得時に使用されたフィルターに応じて着色されています(※)。
※…この画像では1.1μmを青、1.28μmをシアン、1.6μmをオレンジ、1.64μmを赤で着色しています。
欧州宇宙機関(ESA)によると、ハッブル宇宙望遠鏡によるOH 339.88-1.26の観測は、大質量星が形成される領域中心の内部を覗き込んで質量が大きな原始星の性質を制約し、その形成に関する理論を検証するための観測の一環として2016年1月に実施されました。この取り組みでは5つの原始星がWFC3を使って赤外線の波長で観測されています。ハッブル宇宙望遠鏡の観測はチリの電波望遠鏡群「アルマ望遠鏡(ALMA)」がサポートした他に、2022年に運用を終えたボーイング747改造の成層圏赤外線天文台「SOFIA(ソフィア)」からもさらなる観測データが提供されたということです。
冒頭の画像はハッブル宇宙望遠鏡の“今週の画像”として、ESAから2023年8月28日付で公開されています。
※タイトルに誤字がありましたので修正いたしました。【2023年9月2日9時】
Source
Image Credit: ESA/Hubble & NASA, J. Tan ESA/Hubble - Stellar cradle文/sorae編集部
この記事に関連するニュース
-
ペンギンと卵のような相互作用銀河「Arp 142」 ウェッブ宇宙望遠鏡観測開始2周年記念
sorae.jp / 2024年7月16日 21時22分
-
超新星輝く“しし座”の渦巻銀河「NGC 3810」 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影
sorae.jp / 2024年7月10日 21時41分
-
新たな星の成長を伝える“砂時計” ウェッブ宇宙望遠鏡が観測した暗黒星雲「L1527」
sorae.jp / 2024年7月6日 21時26分
-
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した“おとめ座”の渦巻銀河「NGC 4951」
sorae.jp / 2024年7月2日 20時48分
-
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した“ケンタウルス座”の不規則銀河「NGC 5253」
sorae.jp / 2024年6月25日 21時47分
ランキング
-
1泥酔して道端で寝ていると…介抱してくれた“女性”のまさかの正体。一ヶ月後に再会し、「思わず絶句した」
日刊SPA! / 2024年7月23日 8時52分
-
2「新しいiPhone」を少しでもおトクに入手する技 円安ドル高で、毎年のように値上がりしている
東洋経済オンライン / 2024年7月23日 11時0分
-
3天才物理学者アインシュタインの脳に見られる特徴とは?
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月23日 9時26分
-
4義母と元夫は減塩生活中!? 嫁に去られた親子の今…【お義母さん! 味が濃すぎです Vol.48】
Woman.excite / 2024年7月15日 21時0分
-
5私たちの「クルマ観」はこの7年でどう変わったか 新車?中古?EVは?データが見せる車トレンド
東洋経済オンライン / 2024年7月23日 10時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください