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すばる望遠鏡が撮影 触手を伸ばしたくらげのような銀河「NGC 3312」と「NGC 3314」

sorae.jp / 2024年9月22日 21時9分

こちらは「うみへび座(海蛇座)」の方向にある渦巻銀河「NGC 3312」(上)と「NGC 3314」(下)です。どちらも157個の明るい銀河を含む「うみへび座銀河団」の一員として知られています。

国立天文台すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラ「HSC」で撮影された渦巻銀河「NGC 3312」(上)と「NGC 3314」(下)【▲ 国立天文台すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラ「HSC」で撮影された渦巻銀河「NGC 3312」(上)と「NGC 3314」(下)。NGC 3314は単一の銀河ではなく、2つの銀河が偶然重なって見えている(Credit: 国立天文台; Edit: sorae編集部)】

画像をよく見てみると、銀河の右下に向かって斑(まだら)模様の連なりのような構造が写っています。触手を伸ばした“くらげ”の姿にも見えることから、このような構造を持つ銀河は「Jellyfish Galaxy(くらげ銀河)」と呼ばれることがあります。この構造は、銀河団の中を移動する銀河が銀河間を満たす銀河団ガスから動圧(ラム圧)を受けた結果、銀河から少しずつガスが剥ぎ取られることで形成されると考えられています。

この画像は、国立天文台(NAOJ)ハワイ観測所の「すばる望遠鏡」に設置されている超広視野主焦点カメラ「Hyper Suprime-Cam(HSC、ハイパー・シュプリーム・カム)」を使って撮影されました。満月9個分に相当する視野を一度に撮影できるHSCは、2つの“くらげ銀河”が並ぶ貴重な光景を見事に捉えています。

ちなみに、下のNGC 3314は単一の銀河ではなく、「NGC 3314a」および「NGC 3314b」と呼ばれる2つの銀河が重なり合って見えています。接近しているように見える銀河のなかには重力を介して相互作用しているものもありますが、NGC 3314の2つの銀河はたまたま重なって見えているだけで、重力相互作用はしていないということです。

冒頭の画像は国立天文台から2024年9月4日付で公開されています。

 

Source

NAOJ - くらげ銀河 NGC 3312 & NGC 3314

文・編集/sorae編集部

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