アメリカのキットピーク国立天文台で撮影された紫金山・アトラス彗星
sorae.jp / 2024年10月6日 21時0分
こちらはアメリカ・アリゾナ州のキットピーク国立天文台で撮影された「紫金山(ツーチンシャン、ツチンシャン)・アトラス彗星」(Tsuchinshan-ATLAS、C/2023 A3)です。アメリカの現地時間2024年9月28日の日の出前に、米国科学財団(NSF)国立光学・赤外天文学研究所(NOIRLab)のRob Sparksさんが撮影しました。手前に写っているのは2017年に運用を終えた同天文台のマクマス-ピアス太陽望遠鏡です。
【▲ アメリカ・アリゾナ州のキットピーク国立天文台で撮影された紫金山・アトラス彗星(Credit: KPNO/NOIRLab/NSF/AURA/R. Sparks)】2023年1月に発見された紫金山・アトラス彗星は、日本時間2024年9月28日に太陽に最接近しました。地球への最接近は日本時間2024年10月13日で、0.47天文単位(約7100万km、地球から太陽までの距離の半分弱)まで近付きます。
紫金山・アトラス彗星が東京で見られる時期は?日本の国立天文台(NAOJ)によると、地球に最接近する頃の紫金山・アトラス彗星の明るさは1.5~3等と予想されています(※彗星の状況によって変化する可能性があります)。数値上は肉眼でも見える明るさではあるものの、日が沈んで間もない西の低い空に位置すること、点状に見える恒星とは違って彗星はぼんやりと見えることから、この時期の肉眼での観測は容易ではなく、望遠鏡や双眼鏡を使っても簡単ではないということです。
【▲ 東京における日の入り1時間後の紫金山・アトラス彗星の位置を示した図(Credit: 国立天文台)】国立天文台によれば、東京では2024年10月12日頃から日没後の西の空に紫金山・アトラス彗星が見え始めます。その位置は日を追うごとに高くなり、次第に暗くなっていくと予想されています。前述の通り観測は簡単ではないものの、同じく日没後に西~南西の低い空に見える金星を目印に探してみるのが良さそうです。
冒頭の画像はNOIRLabから2024年9月30日付で公開されています。
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Source
NOIRLab - Comet Tsuchinshan–ATLAS over the McMath-Pierce Solar Telescope NAOJ - (解説)紫金山・アトラス彗星の観察チャンス(2024年10月)文・編集/sorae編集部
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