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色鮮やかに渦巻く“エリダヌス座”の銀河「NGC 1637」 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影

sorae.jp / 2024年12月4日 21時42分

こちらは「エリダヌス座」の方向約3800万光年先の渦巻銀河「NGC 1637」です。地球からは正面に近い角度で見えるため、明るい黄色に輝く中心部分を取り巻いている、青色や赤色で彩られた渦巻腕(渦状腕)の様子がよくわかります。

ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が撮影した渦巻銀河「NGC 1637」【▲ ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が撮影した渦巻銀河「NGC 1637」(Credit: ESA/Hubble & NASA, D. Thilker)】 青い大質量星が赤く輝かせる星形成領域

渦巻腕を彩る青色と赤色には密接な関係があります。青色は若く高温の大質量星から放射された光。赤色は大質量星の放つ紫外線によって電離した水素ガスが光を放っている「HII(エイチツー)領域」です。HII領域はガスと塵を材料に星が形成される星形成領域でもあり、新たな星が誕生する現場であることから“星のゆりかご”と呼ばれることもあります。

青く輝く大質量星が誕生するのもこうした星形成領域ですが、星は質量が大きいほど寿命は短くなるため、その多くは誕生から数百万年後に超新星爆発を起こして恒星としての一生を終えます。NGC 1637では1999年10月に超新星「SN 1999em」が見つかっており、欧州宇宙機関(ESA)によればこの年に観測された最も明るい超新星だったということです。

この画像は「ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope: HST)」の「広視野カメラ3(WFC3)」による観測データをもとに作成されたもので、ESAから“ハッブル宇宙望遠鏡の今週の画像”として2024年12月2日付で公開されました。

ハッブル宇宙望遠鏡による最近のNGC 1637の観測は、宇宙のあらゆる時代において銀河の成長と進化を促進する重要なプロセスであるガスの流れ・星形成・フィードバックのサイクルを解明するために、近隣の55の銀河を観測する調査の一環として2024年7月から8月にかけて実施されています。

緻密で柔らかそうな印象の渦巻銀河「NGC 2090」 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影(2024年11月25日)

 

Source

ESA/Hubble - Signs of the stellar lifecycle

文・編集/sorae編集部

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