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ウェッブ宇宙望遠鏡が観測した“とも座”の渦巻銀河「NGC 2566」

sorae.jp / 2024年12月27日 21時0分

こちらは「とも座(艫座・船尾座)」の方向約7600万光年先の渦巻銀河「NGC 2566」です。明るい輝きを放つ中心部分を炎のアーチ2本が取り囲んでいるような姿をしていますが、実際に人の目でこのように見えるわけではありません。

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)の近赤外線カメラ(NIRCam)と中間赤外線観測装置(MIRI)で観測された渦巻銀河「NGC 2566」(Credit: ESA/Webb, NASA & CSA, A. Leroy)【▲ ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)の近赤外線カメラ(NIRCam)と中間赤外線観測装置(MIRI)で観測された渦巻銀河「NGC 2566」(Credit: ESA/Webb, NASA & CSA, A. Leroy)】 銀河の星形成をより深く理解するためにウェッブ宇宙望遠鏡が観測

この画像は「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(James Webb Space Telescope: JWST)」の「近赤外線カメラ(NIRCam)」と「中間赤外線観測装置(MIRI)」で取得したデータを使って作成されました。ウェッブ宇宙望遠鏡は赤外線の波長で主に観測を行うため、公開されている画像の色は取得時に使用されたフィルターに応じて着色されています。

欧州宇宙機関(ESA)によると、NIRCamは星々や炭化水素分子から放出された赤外線の輝きを捉えており、画像ではデータが青色・緑色・黄色で着色されています。一方、MIRIは温かな星間塵の分布に対応する多環芳香族炭化水素(ベンゼン環を2つ以上持つ化合物の総称、PAH)から放出された赤外線を捉えていて、画像ではデータが赤色で着色されています。

ウェッブ宇宙望遠鏡によるNGC 2566の観測は、天の川銀河の近くにある巨大で星形成活動が活発な銀河を調査する取り組みの一環として実施されました。対象となった銀河はウェッブ宇宙望遠鏡の観測機器で星形成活動を包括的に捉える上で、地球からの距離・規模・活動レベルが最適であり、観測データは今後何年にもわたって研究に役立てられるということです。

冒頭の画像は“ウェッブ宇宙望遠鏡の今月の画像”として、ESAから2024年12月18日付で公開されています。なお、NGC 2566は「ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope: HST)」でも観測が行われており、ESAから“ハッブル宇宙望遠鏡の今週の画像”として2024年12月16日付で画像が公開されています。2つの宇宙望遠鏡で観測されたNGC 2566の姿を是非見比べてみて下さい。

ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が撮影した渦巻銀河「NGC 2566」(Credit: ESA/Hubble & NASA, D. Thilker)【▲ ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が撮影した渦巻銀河「NGC 2566」(Credit: ESA/Hubble & NASA, D. Thilker)】 まるで輝く“宇宙の目” ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した渦巻銀河「NGC 2566」(2024年12月17日)

 

Source

ESA/Webb – Close look at a local galaxy

文・編集/sorae編集部

#ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡 #渦巻銀河 #NGC2566

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