4億光年先の銀河を彩る超新星の輝き ハッブル宇宙望遠鏡が観測
sorae.jp / 2025年2月3日 20時58分
こちらは「ちょうこくしつ座(彫刻室座)」の方向約4億光年先の銀河「LEDA 132905」です。銀河の明るい中心部分を取り巻く渦巻腕(渦状腕)が、淡いながらも見えています。注目は、銀河中心の左側に写っている白く明るい光点です。
【▲ ハッブル宇宙望遠鏡(HST)の広視野カメラ3(WFC3)が観測した銀河「LEDA 132905」。中心の左側には超新星「SN 2022abvt」の輝きが白い光点として写っている(Credit: ESA/Hubble & NASA, R. J. Foley (UC Santa Cruz))】 白色矮星が関わる超新星爆発をハッブル宇宙望遠鏡が観測欧州宇宙機関(ESA)によると、この光点は2022年11月に発見が報告された超新星「SN 2022abvt」の輝きです。画像は発見から2か月ほど後の2023年1月に「ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope: HST)」の「広視野カメラ3(WFC3)」を使って取得した観測データを使って作成されました。
欧州宇宙機関(ESA)によると、SN 2022abvtは白色矮星を含む連星が関わるとされる「Ia型超新星」に分類されています。Ia型超新星は伴星からガスが流れ込むなどした白色矮星の質量が、太陽の約1.4倍という一定の値に達した時に起こるとされる現象です。
Ia型超新星は真の明るさがほぼ一定であり、観測された見かけの明るさと比較することで地球からの距離を割り出せると考えられていることから、宇宙の距離を測定するのに役立つ標準光源のひとつとして利用されています。銀河までの距離を測定する方法には真の明るさと周期の長さの関係が知られているセファイド変光星を利用するものもありますが、Ia型超新星を利用すればそれよりも遠くの銀河までの距離を測定することが可能です。
冒頭の画像は“ハッブル宇宙望遠鏡の今週の画像”として、ESAから2025年2月3日付で公開されています。ちなみに、前週の画像では約6億光年先の銀河で発生した別の超新星「SN 2022aajn」が紹介されています。こちらも是非あわせてご覧下さい!
6億年かけて地球に届いた超新星爆発の光 ハッブル宇宙望遠鏡が観測(2025年1月28日)
Source
ESA/Hubble - Supernova spotting文/ソラノサキ 編集/sorae編集部
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