2025年2月の星空情報:金星がギラギラ輝く! 15日に最大光度
sorae.jp / 2025年2月5日 20時9分
2月、梅のつぼみがほころび始め、春の兆しを感じる季節となりました。
しかし、星空はまだ冬模様です。冬の星座は恒星の中でも最も明るい1等星が多く、きらびやかな印象です。
さらに今年(2025年)は金星、木星、火星といった惑星の輝きが華を添えています。
夕方、西の空には金星が輝いています。2月15日に最大光度となり、-4.9等級(※1)もの明るさになります。これは1等星で最も明るい「おおいぬ座」のシリウスの約88倍に相当します。
夜になると、空高い場所に木星、火星が見られます。木星は南西の空で薄黄色に輝き、光度は-2.4等級(※1)。火星は南東の空で赤く輝き、-0.7等級(※1)の明るさです。周囲には冬の1等星がありますが、惑星は恒星よりもまたたきが少ないため、見分けがつきやすいでしょう。
木星と火星の周辺には、冬の星座が広がっています。
木星からやや低い場所にあるオレンジ色の1等星は、「おうし座」のアルデバランです。アルデバランの周辺の星を結ぶと、V字型の角や盛り上がった肩、2本の前足と、リアルな牛の形が描けます。
肩にある小さな星のかたまりは、プレアデス星団(すばる)です。プレアデス星団は若く青白い星が緩やかに集まった「散開星団」で、肉眼でも6~7個程度の星が集まっているのが分かります。
おうし座と向かい合っているのが「オリオン座」です。リボンを縦にしたような星の並びの中に、赤い色のベテルギウス、青白い色のリゲルと、2つの1等星があります。
ベテルギウスと「おおいぬ座」の白い星シリウス、「こいぬ座」の黄白の星プロキオンを結ぶと、冬空の目印「冬の大三角」が描けます。
プロキオンからさらに空高い方へ目を移すと、火星とともに輝く「ふたご座」があります。ふたご座はオレンジ色の1等星ポルックスと、白い2等星カストルが目印です。
ポルックスとカストルを頂点にして西に伸びる漢字の「北」のような形が、仲良く寄り添う双子、カストルとポルックスの体の星の並びです。2025年2月の間、火星はこの「北」のような形の並びの中で見られます。
天頂からやや北東寄りには、黄色の1等星カペラがあります。カペラを含めた五角形の星の並びが「ぎょしゃ座」です。
明るく色鮮やかな冬の星座と惑星がともに輝く今年の冬の星空は、例年以上に豪華絢爛です。
3月、4月と季節が進むと冬の星座は西に傾き、春霞が空を覆って星空は表情を変えていきます。
2月はキリッと澄み渡った空に広がるあでやかな星たちを楽しめる最後のチャンスです。
まだ冷え込む時期ですが、晴れた日には空を眺めてみてはいかがでしょうか。
![2025年2月中旬 21時頃の東京の星空(Credit: 国立天文台)](https://sorae.info/wp-content/uploads/2025/02/202502-starry-sky-naoj.jpg)
※1…金星、木星、火星の等級は日本時間2025年2月15日0:00時点のもの(国立天文台暦計算室 今日のほしぞら参照)
※…星座や天体の見える方角や位置関係は2025年2月15日21時頃のものです
2025年2月15日 金星最大光度2025年2月15日、金星が最大光度になります。等級は-4.9等になり、「キラキラ」というより「ギラギラ」と形容したほうが良いほど明るく見えます。
金星は地球の内側を公転する「内惑星」であり、地球との位置関係によって太陽の光が当たっている面の見え方が変わります。
そのため地球から見ると月のように満ち欠けをしていますが、月とは異なり金星全体が丸く光る(満月のような)状態は見られません。
金星が地球から見て満月のように丸く光る時、金星は地球から見て太陽の向こう側にいるため、見ることができないのです。
金星は地球に近づくほど、見かけの大きさ、欠け方ともに大きくなります。この2つの要素の兼ね合いにより、金星の明るさは変化します。最大光度の頃の金星は4分の3程度欠けた三日月のような形です。
![金星の満ち欠けと見かけの大きさの変化(Credit: 国立天文台)](https://sorae.info/wp-content/uploads/2025/02/202502-starry-sky-naoj-2.jpg)
2月15日に最大光度を迎えた金星は、その後さらに地球に近づき、3月21日に太陽、金星、地球が一直線に並びます。この状態を「内合」といいます。内合のころ、金星は地球に最も近づきますが、光の当たっている面が地球からはほぼ見えず、また地球から見ると太陽と同じ方向にあることから、観測は極めて困難です。
内合を過ぎた後、金星は4月27日に再び最大光度になります。4月の最大光度時、金星は明け方の東の空で見られ、光度は-4.8等級になります。
このように、金星が最大光度になるのは内合の約5週間前(夕方・西の空)、および約5週間後(明け方・東の空)となっています。
朱色や群青色、薄墨色など、時とともに移り変わる空の色とともに、金星の明るく美しい光をお楽しみください。
【今月の満月はいつ?】満月新月カレンダー
source
国立天文台 - ほしぞら情報 東京の星空・カレンダー・惑星(2025年2月) 国立天文台 - ほしぞら情報 金星が最大光度(2025年2月) 国立天文台 - 暦計算室 今日のほしぞら参考文献
天文年鑑2025 天文年鑑編集委員会編著 誠文堂新光社文・編集/sorae編集部
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