幻想の紫。111億光年と史上最も遠い銀河団「CL J1001」が発見される
sorae.jp / 2016年9月1日 12時37分
宇宙には無数の銀河や、それが数百個以上も集まってできた「銀河団」がたくさんあります。そして今回天文学者が宇宙から探し出したのは、史上最も遠くで発見された銀河団「CL J1001+0220(CL J1001)」です。
このCL J1001は地球から111億光年先と、途方もなく遠い場所に存在しています。観測にはハッブル宇宙望遠鏡やチャンドラX線観測衛星、ヨーロッパの超大型望遠鏡VLTなどが利用されました。これまでこのような非常に遠い場所では、原始星団しか発見されていなかったのです。
なお銀河団とは宇宙で最も大きな構造体で、重力によって固まって存在しています。またその性質や構成(銀河やダークマターなど)はそれぞれ異なっているのです。そして今回発見された銀河団は111億光年先にあるので、その光は111億年前に放たれたものということになります。そう考えると、宇宙の膨大な時間や空間の広がりにちょっとクラクラしてしまいそうです。
報告によれば、今回観測された銀河団の姿はその創生直後に放たれたものだと予測されています。また銀河団の中心には11個の巨大な楕円銀河があり、9つの銀河では星を年間3,400個という膨大なスピードで生成しているようです。このような銀河団の創生期が観測された例も今回が初めてとなり、観測を通じて今後銀河団に関する研究が進むことが期待されています。
さらにCL J1001では、従来のシミュレーションに比べて中心銀河において遥かに多くの星を生成していることもわかっています。これはCL J1001が特別な例なのか、それともコンピューターモデルが間違えているのか…その点についても今後の解明が楽しみですね!
Image Credit: NASA, ESO
■Newly discovered galaxy cluster is by far the most ancient ever detected
http://newatlas.com/oldest-galaxy-cluster-discovered/45181/?utm_source=rss&utm_medium=rss
この記事に関連するニュース
-
超大質量ブラックホールM87*の降着円盤は一部が逆回転している可能性が判明
マイナビニュース / 2025年1月23日 16時14分
-
原始銀河は球状星団の先祖? - アルマ望遠鏡とJWSTが134億光年彼方に新発見
マイナビニュース / 2025年1月15日 17時45分
-
千葉大、JWSTにより約65億光年の銀河で40個以上の星の観測に成功
マイナビニュース / 2025年1月8日 16時37分
-
65億光年先にまたたく単独の星を40個以上発見!ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡によって単独の星の観測記録を大幅更新
PR TIMES / 2025年1月7日 11時45分
-
きらめく大小の銀河たち ダークエネルギーカメラが撮影した“ポンプ座”の銀河団
sorae.jp / 2025年1月3日 21時2分
ランキング
-
1【無断駐車】私有地に“見知らぬ車” 邪魔でも、勝手に撤去してはいけないワケ
オトナンサー / 2025年1月30日 7時10分
-
2【話題】実は多い…まとめて会計時の「ポイント泥棒」にモヤる人たち SNS「率直に伝えるべき」相次ぐも「器が小さいと思われる…」
オトナンサー / 2025年1月29日 22時10分
-
3【裏技】LINEで既読をつけずに長文メッセージを確認する方法知ってる?iPhoneを使った簡単テクニックを試そ
isuta / 2025年1月29日 20時0分
-
4「文春の訂正」でも、「フジ社長の辞任」でもACジャパンのまま…離れたスポンサーがフジテレビを許す絶対条件
プレジデントオンライン / 2025年1月30日 7時15分
-
5小池都政「お台場に26億円の世界最大級噴水」はフジテレビの“天皇”案件?整備計画にチラつく日枝久氏の影
日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月29日 18時3分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください