太陽観測衛星「ひので」が打ち上げ10周年。太陽活動の記念動画はまさに必見!
sorae.jp / 2016年9月23日 11時19分
昨日は秋分の日で祝日でしたが、本日9月23日は太陽観測衛星「ひので」が打ち上げられてから10周年。国立天文台やJAXA/ISAS、NASA、イギリスのPPARCによって開発されたひのでは2006年の10月末より観測を開始し、これまで素晴らしい観測結果を残してきました。
太陽観測衛星としてはESAとNASAによる「SOHO」やNASAの「TRACE」がありますが、ひのでは太陽フレアやコロナについての観測を主に行なっています。さらにJAXAとNASAはひのでの打ち上げから、これまで捉えてきた素晴らしい太陽活動を詰め込んだ10周年記念動画を公開しました。地球からはほとんど光球としてしか見えない太陽が、このような生き生きとした顔を持っていたとは驚きです。
地上約640kmを太陽同期軌道にて飛行するひのでは、太陽を観測するために3つの科学観測装置を搭載。目に見える光をとらえる可視光磁場望遠鏡 (SOT)、コロナの下にある遷移層を観測する極紫外線撮像分光装置 (EIS)、そしてコロナを捉えるX線望遠鏡 (XRT)により、コロナ内部の爆発現象などを詳細に観測します。
ひのではこれらの観測装置によって太陽大気の詳細や低い太陽大気における磁気エネルギーの変異、そして光球からコロナの研究が可能です。さらにひのでは太陽フレアを観測することで人工衛星や無線通信、送電線に影響を与える磁気嵐の仕組みを解明し、宇宙天気予報(磁気嵐の予報)にも貢献しています。
また、科学者たちはひのでの観測データから太陽磁場に蓄えられたエネルギーが放出される仕組みについても研究を行っています。それ以外にも宇宙空間から観測した日食や水星の日面通過など、ダイナミックな天体現象をこれまでとは違った視点で捉えることにも成功しているのです。
2011年にコロナホールが太陽物質やガスを宇宙へと放出するゲートウェイとして働くことを発見し、現時点でも稼働し続けるひので。今後も我々にどのような太陽の驚くべき姿を教えてくれるのか、楽しみですね!
Image Credit: NASA
■Japan’s Hinode Sun Observatory Celebrates 10 Years of Solar Science
http://www.space.com/34114-hinode-sun-observatory-10th-anniversary-video.html?utm_source=rss&utm_medium=rss
この記事に関連するニュース
-
JAXAとESA、将来の宇宙開発における大型協力に関する共同声明に署名
マイナビニュース / 2024年11月21日 17時12分
-
ガリレオの夢を継いで - 木星衛星の海に挑む探査機「エウロパ・クリッパー」
マイナビニュース / 2024年11月16日 7時0分
-
ボイジャー2号が観測した天王星は確率4%のめずらしい状態だった可能性 太陽活動の影響か
sorae.jp / 2024年11月15日 11時2分
-
「ダンスする銀河」「宙に浮かぶ魔女の横顔」NASAが今週公開した「不気味で美しい」画像8選
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月6日 15時58分
-
NASA観測が捉えた「アトラス彗星の最期...」肉眼観測は幻に
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月2日 8時0分
ランキング
-
1ファミマの「発熱・保温インナー」はヒートテックより優秀? コンビニマニアが比較してみた
Fav-Log by ITmedia / 2024年11月21日 19時55分
-
2【冬の乾燥対策に】ドラッグストアで手軽に買える! ハンドクリーム5選
マイナビニュース / 2024年11月21日 17時0分
-
3とんでもない通帳残高に妻、絶句。家族のために生きてきた65歳元会社員が老後破産まっしぐら…遅くに授かった「ひとり娘」溺愛の果て
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年11月21日 8時45分
-
4この症状が出たらすぐ対策を!50代女性の3人に1人が悩む尿漏れ・頻尿の原因【専門医が解説】
ハルメク365 / 2024年11月21日 22時50分
-
5【風呂キャンセル界隈】医師「心身が疲れた時こそ入浴を」 - 安全で健康的な方法とは
マイナビニュース / 2024年11月21日 11時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください