アンタレスロケット、爆発乗り越え2年ぶりに打上げ成功 ISSへと物資運搬
sorae.jp / 2016年10月18日 10時52分
宇宙開発の歩みを進めているのは、もちろん中国だけではありません。オービタルATK社の「アンタレス」ロケットは17日(現地時間)、ヴァージニア州のワロップス飛行施設から2年ぶりとなる打上げに成功しました。
アンタレスロケットは以前にも国際宇宙ステーション(ISS)への物資運搬を行ってきましたが、2014年には打上げ直後に爆発事故をおこし積荷ごと喪失。その後にエンジンをNPOエネゴマシュの「RD-181」に切り替え、燃焼試験などを行ってきたのです。
今回、アンタレスはシグナス補給船を搭載してISSへと打上げられました。積荷は5,000ポンド(約2,300kg)の食料や補給品、科学実験機器などとなっています。また実験装置としては微重力下における燃焼実験を行なうものや、照明による宇宙飛行士への健康上の影響を調べるものもあります。
シグナス補給船はISSへと2日半後に到達しますが、その接続は10月23日になります。これはソユーズ宇宙船が今週金曜日に3人の新たな長期滞在クルーをISSへと運搬するため、その作業が完了してからドッキングが行われるためです。また、シグナスのドッキング作業は現在ISSに滞在している大西卓哉宇宙飛行士が行う予定となっています。
そしてISSに接続されたシグナス補給船は5週間に渡って係留され、11月にISSから分離します。分離後は宇宙船内の火事を想定し、船内にて点火をする「Saffire実験」を行う予定です。以前にもシグナス補給船による火災実験は行われたのですが、今回は9つの異なる素材を燃やし、炎の広がり具合を観察。そして最終的に、同補給船は大気圏に突入して燃え尽きることとなります。
今回打上げを成功させただけでなく、すでに年内の次期ロケット打ち上げにむけて動き出しているオービタルATKとアンタレスロケット。今後もISSへの物資輸送において、重要な役割を果たしてくれることでしょう。
Image Credit: The Verge
■Orbital ATK’s Antares rocket returns to flight with successful launch to the space station
http://www.theverge.com/2016/10/17/13306882/orbital-atk-antares-rocket-launch-success-cygnus-iss?utm_source=rss&utm_medium=rss
この記事に関連するニュース
-
ロシア、宇宙船「ソユーズMS-26」打ち上げ およそ3時間後にISS到着
sorae.jp / 2024年9月12日 12時18分
-
宇宙船ソユーズ打ち上げ 米ロ飛行士3人、ISSに
共同通信 / 2024年9月12日 10時23分
-
ボーイング新型宇宙船「スターライナー」ISSから無人で帰還
sorae.jp / 2024年9月7日 17時2分
-
有人帰還を断念、ボーイングの新型宇宙船「スターライナー」を襲った問題とは?
マイナビニュース / 2024年8月29日 7時15分
-
ボーイング新型宇宙船「スターライナー」無人で帰還へ クルーは別の宇宙船で帰還予定
sorae.jp / 2024年8月25日 12時37分
ランキング
-
1226kmを走破「世界一超人の91歳」その驚く肉体 20年間食べ続けてきた「食事メニュー」を公開
東洋経済オンライン / 2024年9月23日 10時0分
-
2痛くて腕が上がらない…【医師監修】五十肩という思い込みには要注意!痛みの原因と病状セルフチェック
ハルメク365 / 2024年9月23日 11時50分
-
3お財布も「ETCカード」も忘れて「高速」乗ったらどうなる!? つい「うっかり」が大ごとに? 二度と経験したくない「一部始終」とは
くるまのニュース / 2024年9月23日 7時10分
-
4〈倍速老化の恐怖〉痛みがまったくないのに体の中は地獄絵図…急に老け込む人に見られがちな6つの病態、その真犯人とは
集英社オンライン / 2024年9月23日 10時0分
-
5岸田総理「税収増を国民に還元する」→財務大臣が「真っ向から否定」した結果…財務省が“総理大臣よりも偉い”日本の権力構造の不可解【森永卓郎の見解】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年9月23日 12時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください