宇宙の絵画。「イータ・カリーナ星雲」を捉えた画像が美しすぎる
sorae.jp / 2016年11月4日 10時0分
宇宙に魅力的な天体は数あれど、ここまで美しいものはなかなかないはずです。チリにあるESO(ヨーロッパ南天天文台)のVLT(超大型望遠鏡)が撮影したイータカリーナ星雲は、まるで絵画のような美しさを私たちに披露してくれています。
地球から7,500光年先にあるイータ・カリーナ星雲は非常に大きな散光星雲で、南半球の高緯度地域で観察することができます。またその中にはりゅうこつ座イータ星のような巨大恒星やその周りの人形星雲など、特徴的な天体が含まれているのです。
今回の観測では、その中でも「R44」という領域に着目。ここではまるで指や柱のような形のガスや塵が突き出していることがわかります。画像の撮影にはVLTのMUSEという装置を利用し、さらに観測チームは今回のデータを元にイータカリーナ星雲を3Dイメージ化することにも成功しています。
さて、このように水素ガスや塵が多く存在する領域は新たな星の誕生の場でもあります。しかし、巨大な星の誕生はその放射によって原子から電子を分離させ、ガスをちらしてしまうことにより星雲にダメージを与えるのです。このような現象を光蒸発(Photoevaporation)と呼びます。
ESOの研究員は、今回の観測の中で恒星からの放射とガスや塵の消失の間に相関関係があることを発見しています。星の誕生の場でもあり、また星雲の破壊の場でもあるR44。宇宙の神秘の奥深さを私達に教えてくれますね。
Image Credit: ESO/A. McLeod
■Gorgeous Nebula Photos Reveal ‘Pillars of Destruction’
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