赤ちゃん星が放つ強力な「旋風」 ALMA望遠鏡で観測に成功
sorae.jp / 2016年12月20日 11時12分
人間と同じように、星にも生まれてから活動を停止するまでの一生があります。今回科学者が450光年先で初めて観測したのは、「星が誕生した瞬間の強力な旋風」です。若い星がガスのジェットを放出し、新たな太陽系の形成の初期段階を確認することができます。
星は銀河のガスやチリが重力によって集まり(分子雲)、凝縮されることで誕生します。そして中心部のガスやチリが自重によって崩壊し、熱を持つことで新たな星が誕生(原始星)するのです。また星をディスク状に取り巻く物質は惑星などを形成します。
今回コペンハーゲン大学の研究者がチリのアタカマ砂漠にあるALMA望遠鏡を利用して行った観測では、原始星の極めて初期の段階とそこから放出される物質を観測しています。チャルマース工科大学とNiels Bohr Instituteの研究員のPer Bjerkeli氏は、「観測からは、トルネードのような旋風が物質とガスをディスクから巻き上げていることがわかります。これが、太陽系の誕生の姿なのです」と語っています。
また今回の観測では、星からの旋風は回転するガスやチリのディスクの中心から発生していないこともわかります。コペンハーゲン大学のJes Jørgensen准教授は、「この旋風はディスク全体から発生している」と説明しているのです。
今後、研究者たちは星から噴出されたガスが回転するディスクに戻るのか、そしてそれが惑星の生成にどう関わるのかを解明したいとしています。
Image Credit: Per Bjerkeli/David Lamm/BOID
■Newly formed star observed farting for the first time
http://www.theverge.com/2016/12/15/13968156/newly-formed-star-whirlwinds-alma-telescopes-nature?utm_source=rss&utm_medium=rss
■Baby Star Ejects Powerful Whirlwinds
http://news.islandcrisis.net/2016/12/baby-star-ejects-powerful-whirlwinds/?utm_source=rss&utm_medium=rss
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