「ボイジャー1号」37年ぶりの軌道修正エンジン点火に成功 運用寿命伸ばす
sorae.jp / 2017年12月4日 13時59分
1977年に打ち上げられ、現在は太陽圏外を旅している探査機「ボイジャー1号」。地球から最も離れた位置にある人工物でもある同探査機で、なんとバックアップスラスタ(エンジン)の37年ぶりの点火に成功したとの報告が伝わっています。
すでに地球を離れて40年が経過したボイジャー1号ですが、現在も地球と通信しつつ運用されています。またその姿勢制御用にスラスタを搭載しているのですが、2014年以来思ったようなパフォーマンスが出せず、運用上の課題となっていました。
そこで、NASAのジェット推進研究所では軌道修正マヌーバ用のスラスタ(TCM)を利用することにします。TCMは1980年11月に土星に接近した時以来、つまり37年間も利用されていなかったのですが、NASAからの指示にきっちりと応え、点火したのです。NASAの技術、恐るべしですね。
ボイジャーのプロジェクトマネージャーのスーザン・ドット(Suzanne Dodd)氏は、「これによりボイジャー1号の寿命はさらに2〜3年伸びるだろう」と述べています。またヒーターの利用が必要なTCMが使えなくなった場合、再び姿勢制御用スラスタを利用することになるそうです。
Image Credit: NASA
■NASA fired up Voyager 1’s backup thrusters for the first time in 37 years
https://www.theverge.com/2017/12/2/16727690/nasa-voyager-1-trajectory-correction-maneuver-thrusters-first-time-37-years
(塚本直樹)
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