巨人がかきまぜたような模様。細長く伸びた木星の「ブラウンバージ」を探査機「ジュノー」が撮影
sorae.jp / 2019年3月11日 21時48分
こちらの画像は、NASAの木星探査機「ジュノー」が搭載する光学観測機器「JunoCam」によって2019年2月13日未明(日本時間)に撮影された、木星の北極地域の南端に近いエリアの様子です。このときジュノーは木星の北緯44度、雲の上およそ8,000キロメートルの高度にありました。
画像の中央、右上から左下にかけて伸びる濃い色の部分は、「ブラウンバージ(Brown Barge)」の名で知られる木星の大気現象のひとつです。2018年9月に木星の南半球で撮影されたブラウンバージは細長い楕円形でしたが、今回撮影されたものは「Jet N4」と呼ばれるジェットストリームのなかで帯状に長く広がっています。
白っぽい雲で覆われた木星の大気に巨人が腕を入れてかきまぜたような、独特の模様を描き出していますね。コントラストが強調されていないので少しわかりにくいものの、長いブラウンバージやその左下にある白い斑点、画像右側に幾つか写っている渦巻く雲からは、太陽系最大の惑星が抱えているエネルギーの強大さが感じられます。
なお、この画像はNASAが一般向けに公開しているJunoCamのRAW画像をもとに、市民科学者のGerald Eichstädt氏とJustin Cowart氏の手によって作成されました。探査機が撮影した生の画像を扱えるというのも、「パイオニア」や「ボイジャー」といった過去の探査機たちが木星を観測した頃からすれば、夢のような時代になったものです。
Image credit: NASA/JPL-Caltech/SwRI/MSSS/Gerald Eichstadt/Justin Cowart
https://www.jpl.nasa.gov/spaceimages/details.php?id=PIA22945
文/松村武宏
この記事に関連するニュース
-
東大、火星大気中に塩化水素が広域かつ非一様に存在していることを観測
マイナビニュース / 2024年7月23日 14時53分
-
「紫金山・ATLAS彗星(C/2023 A3)」は大彗星にならないという予測が発表
sorae.jp / 2024年7月21日 18時44分
-
NASA火星探査車キュリオシティが純粋な硫黄の結晶でできた岩石を発見
sorae.jp / 2024年7月19日 22時5分
-
火星ではほぼ毎日8mのクレーターができている 新たな天体衝突率の推計結果
sorae.jp / 2024年7月8日 20時55分
-
若き星々が照らす星雲の輝き ウェッブ宇宙望遠鏡が観測した“へび座”の反射星雲
sorae.jp / 2024年7月1日 21時0分
ランキング
-
1「大谷翔平の新居バレ報道」は誰の責任なのか…アナウンサーに「謝罪係」を背負わせるテレビ局の特殊体質
プレジデントオンライン / 2024年7月25日 10時30分
-
2マクドナルドで行列は当たり前…は昔の話。「一切並ばず食事する方法」使わないのはあまりに損
女子SPA! / 2024年7月28日 8時45分
-
3妻への「別にいいけど」はケンカの火種でしかない 夏休みは「家庭内の不適切発言」を回避する機会
東洋経済オンライン / 2024年7月29日 8時0分
-
4トランプ氏がもし撃たれていたら? AR-15銃の恐怖の殺傷力(シェリーめぐみ)
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月29日 9時26分
-
5「キウイ」実はあまり知られていない最強の食べ方 「栄養素充足率スコアNo.1」強みを享受するには
東洋経済オンライン / 2024年7月28日 15時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください