あなたのスマホで見てみよう!超大質量ブラックホール周囲の様子を360度映像で再現
sorae.jp / 2019年3月27日 18時34分
NASAが公開したこちらの動画は、天の川銀河の中心に存在する超大質量ブラックホール「いて座A*(エースター)」の周囲数光年に渡るガスの動きを、ブラックホールを中心とした360度の全天球映像として再現したものです。NASAのX線観測衛星「チャンドラ」による観測データやスーパーコンピューターによるシミュレーションデータをもとに作成されました。
色の違いは、ガスの温度の違いです。赤は数万度のガスが発する紫外線、青とシアンは数千万度のガスが放つX線を示しています。赤の紫外線データをもとにした360度映像は昨年1月すでに公開されていましたが、今回は新たにX線のデータが追加された形です。
ガスの上下左右方向の動きは、ブラックホール(=映像を見ている視聴者)から離れたところではゆっくりとしています。しかし、ブラックホールに接近するにつれて、ガスの水平方向の移動速度も増していきます。ブラックホールの周辺にはガスなどの物質によって降着円盤が形成されますが、映像でもガスが右から左に向かってブラックホールの周囲を回るように高速で運動する様子を見ることができます。
動画は360度映像なので、再生中に指先やマウスカーソルで映像をドラッグすることで、視野を移動させることができます。スマートフォンのYouTubeアプリでCardboardアイコンをタップし、市販のVRゴーグルと組み合わせて再生すれば、首の動きに合わせて視野の向きを変えることも可能です。
筆者も100均の激安VRゴーグルで映像を再生してみましたが、首を回すだけでガスの動きを追うことができたり、降着円盤に沿って高いガスの密度が上下に目を向けると薄くなっていることがわかったりと、ブラックホール周辺の様子を観察できて興味深かったです。VRゴーグルをお持ちの方は、是非お試しを。
Image credit: NASA/CXC/Pontifical Catholic Univ. of Chile /C.Russell et al.
https://www.nasa.gov/mission_pages/chandra/news/galactic-center-visualization-delivers-star-power.html
文/松村武宏
この記事に関連するニュース
-
初期宇宙の巨大なブラックホールは予想以上に多かった? ハッブルの観測データを分析
sorae.jp / 2024年9月21日 21時41分
-
その間隔わずか約300光年 近接した超大質量ブラックホールのペアをハッブル宇宙望遠鏡が観測
sorae.jp / 2024年9月20日 21時0分
-
観測史上最長の「ジェット」=75億光年先のブラックホール付近―欧州の電波望遠鏡群で発見
時事通信 / 2024年9月19日 14時4分
-
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影 “ぼうえんきょう座”の渦巻銀河「IC 4709」
sorae.jp / 2024年9月3日 21時3分
-
東北大など、ブラックホールの降着円盤の謎だった乱流の物理的性質を解明
マイナビニュース / 2024年8月30日 18時57分
ランキング
-
1226kmを走破「世界一超人の91歳」その驚く肉体 20年間食べ続けてきた「食事メニュー」を公開
東洋経済オンライン / 2024年9月23日 10時0分
-
2お財布も「ETCカード」も忘れて「高速」乗ったらどうなる!? つい「うっかり」が大ごとに? 二度と経験したくない「一部始終」とは
くるまのニュース / 2024年9月23日 7時10分
-
3年齢のわりに老けて見える人は「化粧水」を間違えている…潤うどころか肌をヨボヨボにする「危険成分」の名前
プレジデントオンライン / 2024年9月22日 17時15分
-
4キレる妻に「そうだね、わかるよ」とヘタな共感はNG。「ちょっとトイレ行ってくる」が有効だと、ひろゆきが考える“ズルい”言いまわし
日刊SPA! / 2024年9月23日 8時46分
-
5現在使用しているエアコンのメーカーランキング! 2位「ダイキン」、1位は?
オールアバウト / 2024年9月22日 17時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください