星形成材料を剥ぎ取られ、崩壊していく銀河

sorae.jp / 2019年5月3日 23時12分

「NGC 4402」は、おとめ座の方向約5500万光年先に位置する渦巻銀河。この銀河は、おとめ座銀河団に属しており秒速232kmで、銀河団の中心へ移動しています。

この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の掃天観測用高性能カメラ「ACS」の可視光と赤外線波長によって撮影し、2009年9月に公開されました。この銀河に見える靄の様な領域は、高速に移動する「NGC 4402」が、おとめ座銀河団の中心領域から発生する高温ガスと衝突することで発生する「ラム圧(ram pressure)」によって、星形成に必要な材料であるガスなどが剥ぎ取られていることを示しています。

すなわち「NGC 4402」は、おとめ座銀河団の中心に引き寄せられる最中、星形成を行う機会を奪われ、崩壊への道へ歩み始めている状態にあります。しかし、このまま質量を失い、朽ちていく訳ではありません。同じく中心へ引き寄せられている別の銀河との相互作用や衝突合体が行われ、成長しつつ巨大な銀河へと進化していくと考えられています。

なお、この「ラム圧」の調査は、銀河の進化のメカニズムや、星団の様な高密度の領域で行われる星形成の速度に関する研究に役立たれています。

 

Image Credit:NASA & ESA
https://www.spacetelescope.org/images/heic0911c/

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