小さく不規則な銀河に備わった巨星のゆりかご
sorae.jp / 2019年6月18日 23時5分
巨大な数多く星が散りばめられたこの天体は、1887年にアメリカの天文学者ルイス・スイフトによって発見された矮小銀河「IC 10」です。カシオペヤ座の方向220万光年先に位置しており、局部銀河群に属しています。
この天体の注目すべき点は、規模の小さい矮小銀河でありながらも星形成の材料となる低温の水素ガスが豊富に供給されているため、太陽の10倍以上の質量を持つ大質量星を次々と生み出していることです。また、活発な星形成は長期間行われており、青色巨星のウォルフ・ライエ星が短期間で多く誕生していることも判明しています。そして以後何十億年に渡って豊富な星形成の材料が供給されることが指摘されています。
この様な爆発的星形成を行う銀河は一般的に「スターバースト銀河」に分類されます。なお、「IC 10」は局部銀河群の中で唯一確認されているスターバースト銀河です。
2019年6月17日に公開されたこの画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の掃天観測用高性能カメラ「ACS」の可視光によって撮影されました。
Image Credit:NASA, ESA and F. Bauer
https://www.spacetelescope.org/images/potw1924a/
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