地球に生命体が誕生したのは太陽のスーパーフレアのおかげ?
sorae.jp / 2019年7月3日 11時11分
私たちを含む生命体が地球に誕生したのは時に「奇跡のようだ」と語られます。しかしNASAの研究によると、「巨大な太陽嵐」が古代地球を温め、生命体を誕生させた可能性があるそうなんです。
太陽から巨大な炎が吹き出す現象の「太陽フレア」はよく知られていますが、その中でも特に巨大で膨大な電磁波や粒子線、粒子が吹き出した時の現象を「太陽嵐」と呼びます。さらに、文明誕生後のあらゆる太陽嵐のさらに10倍近く強い現象を「スーパーフレア」と呼ぶことがあります。
そして、天文学者はハッブルやケプラー宇宙望遠鏡にて恒星のさまざまな段階を観測。その結果、生命が誕生したとされる40億年前には太陽の明るさは2/3程度で70%のエネルギーしか発していなかったことがわかります。また必然的に、地球ももっと冷めた惑星でした。さらに地磁気も弱く、一方太陽からはスーパーフレアに匹敵する太陽嵐が定期的に降り注いでいました。
そしてこのスーパーフレアの粒子が地球の極から大気に侵入し、大気中の窒素分子を破壊。そして窒素原子が酸素原子と結びつき、亜酸化窒素ができたというのです。亜酸化窒素は大気中で温暖化現象を発生させ、地表の大気温度が上昇。さらに他の分子間の結合も促進され、DNAやRNAといった生命の誕生に欠かせない物質も同時に生成されたと考えられています。
現在、天文学者たちは初期の地球に似た磁気の弱い惑星から生命体を探そうとしています。その可能性は高いとはいえなさそうですが、もしかしたら宇宙のどこかに地球と同じような条件の惑星が存在し、生命体も見つかるかもしれませんね!
Image Credit: NASA
この記事に関連するニュース
-
リュウグウの砂粒から見つかった塩の結晶 - 宇宙空間を解き明かす新たな鍵に
マイナビニュース / 2024年11月22日 18時11分
-
探査機「ボイジャー2」のデータが明かす天王星の謎、38年越しの科学的発見
マイナビニュース / 2024年11月19日 17時41分
-
ガリレオの夢を継いで - 木星衛星の海に挑む探査機「エウロパ・クリッパー」
マイナビニュース / 2024年11月16日 7時0分
-
「ダンスする銀河」「宙に浮かぶ魔女の横顔」NASAが今週公開した「不気味で美しい」画像8選
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月6日 15時58分
-
赤色矮星を公転する惑星にも生命を支えられる安定した大気が存在する可能性
sorae.jp / 2024年11月3日 21時13分
ランキング
-
1「一人暮らしの老後」を充実させるコツ3つ
オールアバウト / 2024年11月28日 21時40分
-
2ホコリが積もると火事に…コンセント周辺の掃除をサボると危険! 確認すべき5つのポイント
オトナンサー / 2024年11月28日 20時10分
-
3日本株に“トランプ・ショック”直撃か…「関税引き上げ」に国内経済界は戦々恐々
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月28日 16時3分
-
4『推しの子』終盤展開の問題 実写やアニメで「改変」を望む声が出ているのは何故なのか
マグミクス / 2024年11月28日 20時55分
-
5急な「めまい」発作の"引き金"となる6つの要因 とくに急激な「気圧の変化」には注意が必要
東洋経済オンライン / 2024年11月28日 20時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください