木星衝突や彗星の断片、天の川銀河の増光現象と最古のクエーサーなど:今週の天文まとめ
sorae.jp / 2019年8月18日 17時41分
soraeが今週お届けした天文ニュースで、注目された5つのニュースをダイジェストとしてまとめました。太陽系や天の川銀河、遠く宇宙初期の天体の話。はたまた日本でのちょっとした変化についてのニュースをどうぞ。
■木星のコアは誕生直後に破壊され、今もその影響が続いている可能性が浮上米ライス大学に研究結果によると、約45億年前に誕生した木星のコアに別の惑星が衝突した可能性が指摘されました。現在の木星のコアは低密度であり、その影響が続いている状態だという。散らばったコアが落ち着くのは数十億年を要するかもしれない。
■天の川銀河のブラックホールで謎の増光現象。75倍も明るくなった原因とは2019年5月に観測された、天の川銀河の中心に位置するブラックホール「いて座A*」の増光現象。その増光は通常の75倍以上にのぼり、過去に観測された最大光度よりも2倍に達しました。
その原因は、いて座A*を周回する恒星が接近した影響が降着円盤やガスの流れに干渉したとされるが…。
■チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の周囲に最大級の断片「チュリュムーン」見つかる彗星探査機ロゼッタが撮影した「チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P)」の画像を解析したところ、大きさ4mクラスの断片があることを発見。彗星の周囲を巡る断片は「チュリュムーン」と命名されました。
また、ロゼッタが連続撮影した画像を動画にしたものも公開され、白い点として周回する「チュリュムーン」を確認することができます。
■ガスに囲まれた食いしん坊。およそ130億年前の「隠された」クエーサーを検出NASAは、130億年前の初期宇宙のガスに隠されたクエーサー「PSO167-13」を発見。研究成果が報告されています。今回発見されたクエーサーは、ガスや塵に埋もれているものとしては最も古い、宇宙誕生から8億5000万年の天体。一方、10億年時点で約200個ほど見つかっているクエーサーはガスや塵に覆い隠されていないという。
■既存の切手が姿を消す日。「天体シリーズ 第2集」も入手困難に2019年2月に話題となった特殊切手「天体シリーズ 第2集」が9月30日を持って発売終了になります。また、他の特殊切手も既存の切手も郵便局から姿を消すことが確定しています。
在庫の売り切りによる販売終了ではなく、在庫も全て処分されるという。その背景には10月1日からの消費税増税が…
Image Credit:sorae/NASA/ESA/Rosetta/MPS/OSIRIS/UPD/LAM/IAA/SSO/INTA/UPM/DASP/IDA/J. Roger
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