息をのむ美しさ。宇宙の宝石箱の実験室
sorae.jp / 2019年10月19日 23時13分
【今日の天体紹介:散開星団 NGC 290】
宇宙に散らばる星々や銀河には、その美しさから「宝石」と呼ばれるものが数多くあります。
ハッブル宇宙望遠鏡が2006年にとらえたこの天体は「NGC 290」という散開星団で、こちらも宇宙の他の「宝石」に見劣りしない美しさを持っています。星が集団を作っている場所を「星団」と呼びますが、星団は「散開星団」と「球状星団」に分類されます。散開星団の星々は比較的若く、球状星団に比べ星の数が少なく、青白い星が多いのが特徴です。
NGC 290は約20万光年先にある「小マゼラン雲」と呼ばれる銀河に位置しており、数百の星々が65光年の距離にわたって星団を形作っています。見た目にも美しいこれらの散開星団ですが、散開星団では星が同じタイミングで生まれるため、天文学者たちにとっては「重さが違う星はどのように進化するか?」を研究する良い「実験室」にもなっています。
特に小マゼラン雲は銀河の中では非常に近いものであるため詳しく観測・研究することができるという利点もあり、NGC 290を含めて星々がいつ生まれたのか、私たちの銀河系との関係などについて天文学者たちは研究を続けています。
関連:
3つの望遠鏡で捉えた天の川銀河の超星団
星がない星雲として登録されていた「M28」
Image: NASA, ESA, Hubble; Acknowledgement: E. Olzewski (U. Arizona)
Source: NASA
文/北越康敬
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