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NASAの探査車「VIPER」はアストロボティックの月着陸船で月面へ

sorae.jp / 2020年6月12日 20時40分

ランプを展開する月着陸船「グリフィン」を描いた想像図。上に載っているのが月面探査車「VIPER」(Credit: Astrobotic)

NASAは日本時間6月12日、2023年後半に打ち上げが予定されている月面探査車「VIPER」の輸送について、商業月輸送サービス(CLPS)に選定済みのアストロボティックと契約したことを発表しました。この契約により、アストロボティックは1億9950万ドルを獲得しています。

■水資源を探すVIPERを月の南極域まで輸送

VIPERは月の南極域における水資源などの探査を目的に打ち上げられる、ゴルフカートほどの大きさの探査車です。長さ1mのドリルを使って表層やその下にある水の氷を直接分析することが計画されていて、集められたデータは2024年の有人月面探査再開を目指す「アルテミス」計画をはじめとした今後の探査計画で活用されることになります。

アストロボティックによると、VIPERの輸送には同社の月着陸船「グリフィン」が使用されます。幅4.5m、高さ2.0mのグリフィンは最大500kgのペイロードを月面に輸送する能力があり、運搬した探査車を下ろすためのランプ(傾斜路)も装備。目標地点から100m以内の精度で着陸することが可能とされています。

なお、グリフィンによるVIPERの輸送はアストロボティックにとって2回目の飛行となる予定で、これに先立つ2021年には月着陸船「ペレグリン」による同社初の月輸送ミッションが計画されています。ペレグリンには株式会社ダイモンが開発した月面探査車「YAOKI」が搭載され、月面に輸送される予定であることが昨年発表されています。

月面探査車「VIPER」を描いた想像図(Credit: NASA Ames/Daniel Rutter)

 

関連:ダイモン月面ローバー、2021年に月着陸目指す アストロボティックと合意

Image Credit: Astrobotic
Source: NASA / Astrobotic
文/松村武宏

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