ISSロシア区画のサービスモジュール「ズヴェズダ」打ち上げから20年

sorae.jp / 2020年7月14日 20時44分

国際宇宙ステーションのロシア区画。青いソーラーパネルを左右に大きく広げているモジュールが「ズヴェズダ」(Credit: ROSCOSMOS)

2000年7月12日、国際宇宙ステーション(ISS)の最後端に位置するサービスモジュール「ズヴェズダ」がカザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられました。ISSへの長期滞在を可能とするズヴェズダの打ち上げから、先日で20年の節目を迎えています。

■20年に渡りロシア区画の中枢を担う重要なモジュール

ロシア語で「星」を意味するズヴェズダは、もともと旧ソ連/ロシアの宇宙ステーション「ミール」のコアモジュールのバックアップとして建造されました。その後はミールの後継となる宇宙ステーション計画「ミール2」に利用することも検討されていましたが、日米欧の宇宙ステーション計画にロシアの合流が決まったことで、ISSを構成するモジュールのひとつとして生まれ変わることになります。

ズヴェズダの打ち上げからおよそ2か月後の2000年9月18日にスペースシャトル「アトランティス」(STS-106)から撮影されたISS。ズヴェズダには「プログレス」補給船がドッキングしている(Credit: NASA)

ロシアの「プロトン」ロケットで打ち上げられたズヴェズダは、2週間後の2000年7月26日にISSとのドッキングに成功しました。当時のISSは1998年11月に打ち上げられた基本機能モジュール「ザーリャ」およびその翌月にスペースシャトル「エンデバー」で運ばれた第1結合部「ユニティ」のみで構成されていて、宇宙飛行士が長期間滞在することはできませんでした。ズヴェズダの到着によりISSへの長期滞在が可能となったことで、同年11月には3名の宇宙飛行士による第1次長期滞在がスタートしています。

ズヴェズダにはソーラーパネルによる電力供給機能をはじめ、空気の浄化や水の供給といった環境制御機能、軌道制御用エンジンと姿勢制御用スラスターによる姿勢制御・航法機能といった、宇宙ステーションとしての基本機能が揃っていました。宇宙飛行士の居住スペースにもなるズヴェズダには宇宙食を調理するためのギャレーや食事のためのテーブルも備わっていて、ズヴェズダで食事を楽しむ宇宙飛行士たちの様子も撮影・公開されています。

ズヴェズダでニューイヤーイブを祝う第54次長期滞在クルー。一番上にいるのはJAXAの金井宣茂宇宙飛行士(Credit: NASA/JAXA)

また、ズヴェズダの前後端と前方上下には合計4つのドッキングポートが備えられており、他のモジュールとの結合や「ソユーズ」宇宙船および「プログレス」補給船とのドッキングに用いられています。ISSの建設が進むにつれて他のモジュールに移された機能もありますが、打ち上げから20年が経った現在も、ズヴェズダはロシア区画の中枢として重要な役割を担い続けています。

なお、ISSは2011年までに主な構成要素の組み立てが完了していますが、ロシアは来年2021年に多目的実験モジュール「ナウカ」の打ち上げを予定しています。ナウカはズヴェズダの下部に結合されているドッキング室1「ピアース」と入れ替えて結合される計画で、ロスコスモスではさらなるモジュールの追加も検討中とされています。

 

Image Credit: ROSCOSMOS
Source: ROSCOSMOS / NASA / JAXA
文/松村武宏

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