約250年前に見られたであろう爆発の痕跡を持つ「みずがめ座R星」

sorae.jp / 2020年9月21日 17時14分

みずがめ座R星周辺の様子(Credit: ESO)

こちらは地球からおよそ710光年先にある「みずがめ座R星(R Aquarii)」の周辺を捉えた画像です。みずがめ座R星は「共生星」というタイプの連星で、赤色巨星と白色矮星から構成されており、巨大な赤色巨星の外層から小さく高密度な白色矮星の重力に引き寄せられたガスが降着円盤を形成しているとみられています。連星を取り巻くように広がっている星雲は「Cederblad 211」とも呼ばれています。

白色矮星は質量が太陽の8倍以下の恒星が進化の末に辿り着く姿で、自ら核融合をすることはありません。ですが、白色矮星が別の恒星と連星を成していた場合、恒星から白色矮星に降り積もり続けたガスが爆発的な核融合反応を起こすことがあります。こうした爆発は新星爆発と呼ばれています。

みずがめ座R星も過去に何度か新星爆発を繰り返してきたとみられていて、1073年にはみずがめ座R星の位置に「客星」が出現したことが韓国で記録されているといいます。画像にも写っている赤いリング状の構造は、地球からは1770年頃に見ることができたであろう爆発の痕跡とみられています。

また、みずがめ座R星を構成する赤色巨星は膨張と収縮を繰り返すことで明るさが周期的に変化する「ミラ型変光星」のひとつとしても知られていて、明るさが250倍も変化するといいます。画像はヨーロッパ南天天文台(ESO)のパラナル天文台にある「超大型望遠鏡(VLT)」に設置された観測装置「FORS2」によって可視光線の波長で撮影されたもので、2018年12月10日に公開されています。

 

Image Credit: ESO
Source: ESO / chandra.harvard.edu
文/松村武宏

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