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やまねこ座の相互作用銀河が描き出した青く美しい星々の流れ

sorae.jp / 2020年10月20日 22時52分

相互作用銀河「NGC 2798」(右)と「NGC 2799」(左)

相互作用銀河「NGC 2798」(右)と「NGC 2799」(左)(Credit: ESA/Hubble & NASA, SDSS, J. Dalcanton)

こちらは「やまねこ座」の方向およそ9000万光年先にある2つの銀河、「NGC 2798」(右)と「NGC 2799」(左)を捉えた画像です。NGC 2798とNGC 2799は互いに影響を及ぼし合う相互作用銀河に分類されていて、特異銀河を集めた天体カタログ「アープ・アトラス」には「Arp 283」として収録されています。

細長く伸びて流れているような姿に見える左のNGC 2799は、画像では水滴や水しぶきといった水にまつわる言葉を連想させる青い色合いをしています。ESA(欧州宇宙機関)はその様子を「Waterspout」(ウォータースパウト、水上竜巻)にたとえています。

数億~十億年以上の長い時間をかけて、NGC 2798とNGC 2799は合体するとみられています。宇宙での衝突や合体というと破壊的な出来事に感じられますが、銀河を構成する星々の間隔は広いため、銀河が合体する際に恒星どうしの衝突は起こりそうにないといいます。

私たちが住む天の川銀河もおよそ250万光年先にある「アンドロメダ銀河(M31)」と約40億年後に合体すると予想されていますが、その様子も相互作用銀河のひとつとして広大な宇宙のどこかから観測されることになるのかもしれません。

冒頭の画像は「ハッブル」宇宙望遠鏡の「掃天観測用高性能カメラ(ACS)」によって可視光線の波長で観測されたもので、「今週の一枚」として2020年10月19日に公開されています。

 

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, SDSS, J. Dalcanton
Source: ESA/Hubble
文/松村武宏

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