オシリス・レックスが小惑星から採取したサンプル、予定よりも早くカプセルに収容へ

sorae.jp / 2020年10月27日 21時4分

小惑星探査機「オシリス・レックス」のサンプル採取装置「TAGSAM」の先端部分が回収カプセルに収容される様子を描いた想像図(Credit: NASA/University of Arizona, Tucson)

NASAは10月27日、小惑星探査機「OSIRIS-REx(オシリス・レックス)」が小惑星ベンヌから採取したサンプルの回収カプセルへの収容作業について、スケジュールが繰り上げられることを明らかにしました。

オシリス・レックスは日本時間10月21日朝にベンヌからのサンプル採取を実施しました。少なくとも60グラム以上のサンプルを地球に持ち帰ることがオシリス・レックスのミッションにおける目標とされていますが、採取時の様子や採取後にサンプル採取装置「TAGSAM(Touch-And-Go Sample Acquisition Mechanism)」を撮影した画像から、60グラムを大幅に上回る量のサンプル採取に成功したと判断されています。

オシリス・レックスのサンプル採取装置「TAGSAM」の先端を写した連続画像。漂っているのは採取された粒子の一部とみられている(Credit: NASA)

ただ、TAGSAMを撮影した画像には外部に漏れ出ている粒子も数多く写っていました。サンプルはTAGSAMの先端がベンヌの表面に触れた際に噴射された窒素ガスによって吹き飛ばされ、先端部分の内部に設けられたフラップ(蓋)の内側に集められる仕組みですが、NASAによるとフラップを完全に通過できなかった大きな石によってすき間が生じ、小さな粒子の一部がすき間を通り抜けている可能性があるようです。

TAGSAMを展開した状態で探査機を回転させた際の慣性モーメントをサンプル採取前の値と比較することでサンプルの質量を測定する作業が10月24日に予定されていましたが、サンプルの損失が懸念されたためにこの作業は中止されています。

▲TAGSAMの展開、サンプルの採取、回収カプセルへの収納を再現した動画▲
(Credit: NASA/Goddard)

2021年3月に予定されているベンヌからの出発に先立ち、サンプルが収められているTAGSAMの先端部分を回収カプセルに収容する作業が現地時間の11月2日に予定されていましたが、サンプルのさらなる損失を防ぐために、NASAの科学ミッション本部はオシリス・レックスの運用チームに対して収容作業の予定繰り上げを認める判断を下しました。

現在オシリス・レックスと地球の通信には片道約18分半の時間がかかっています。サンプルの収容プロセスはこのタイムラグを考慮して、数日間かけて段階的に進められる予定です。運用チームは1つのステップを終えるごとにオシリス・レックスから送られてきたデータや画像をチェックし、TAGSAMの先端部分が回収カプセルに適切に配置されているかどうかを確認しながら作業を進めることになります。また、漏れ出たサンプルが作業の妨げになっていないかを確かめるための撮影作業も収容プロセスに追加されたとのことです。

 

関連:十分なサンプルが得られたと判断。NASAが小惑星探査機オシリス・レックスの最新画像を公開

Image Credit: NASA/University of Arizona, Tucson
Source: NASA
文/松村武宏

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