46億光年離れた宇宙でニヤリと笑う「猫」の正体
sorae.jp / 2020年11月15日 10時41分
ニヤリと笑った顔に見えるこちらの天体は、おおぐま座の方向およそ46億光年先にある銀河団です。『不思議の国のアリス』に登場するいつもニヤニヤ笑っている猫のキャラクター「チェシャ猫」にちなみ「チェシャ猫銀河団(英:Cheshire Cat galaxy group)」のニックネームで呼ばれています。
チェシャ猫の「目」の部分にあたる2つの大きな楕円銀河は円弧で縁取られているように見えますが、この円弧は重力レンズの効果によって楕円銀河のはるか背後にある銀河の像が曲げられたものです。重力レンズ効果とは、遠方にある天体から出た光の進む向きがその手前にある銀河や銀河団の巨大な質量よって曲げられる現象で、アルバート・アインシュタイン(Albert Einstein)の一般相対性理論によって予言されていました。
また、「目」にあたる2つの楕円銀河はチェシャ猫銀河団の中でも最も明るく、お互いが衝突・合体しようとしています。秒速約1,350kmという相対的な衝突速度によって何百万度にも加熱されたガスはX線を放っていて、画像では紫色で示されています。
この画像はX線観測衛星「チャンドラ」と「ハッブル」宇宙望遠鏡によるX線と可視光線の観測データを用いて作成されました。
Image Credit: X-ray – NASA / CXC / J. Irwin et al. ; Optical – NASA/STScI
Source: APOD https://apod.nasa.gov/apod/ap191026.html
文/吉田哲郎
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