ノースロップグラマン、静止軌道上で2つの人工衛星のドッキングに成功 衛星の寿命を延長
sorae.jp / 2021年4月15日 17時0分
現地時間4月12日、ノースロップグラマン社とその完全子会社であるSpace Logistics LCCが開発する人工衛星「MEV-2」(ミッション延長機:Mission Extension Vehicle-2)が静止軌道上に配置されている通信衛星「Intelsat 10-02」とドッキングを行いました。現在運用中の人工衛星が別の人工衛星と、静止軌道上でドッキングするのは世界で初めてのことです。このミッションは、静止軌道上にいる通信衛星の寿命を伸ばすために行われます。
MEV-2は2020年8月にフランス領ギアナからアリアン5ロケットで打ち上げられました。一方、Intelsat10-02は2004年にプロトンロケットで打ち上げられ、今年で17年目を迎えます。MEV-2は長年運用されているIntelsat10-02とドッキングすることにより、通信衛星の運用寿命が5年延長されます。
今回のドッキング成功後、Intelsat10-02はヨーロッパ、中東、アフリカ、南アメリカを中心とした範囲への通信業務を再開することにも成功しました。
なお、このようなミッション延長を行う人工衛星が打ち上げられたのは2回目です。2020年2月には同社が開発した「MEV-1」(ミッション延長機-1:Mission Extension Vehicke-1)が通信衛星「Intelsat901」とドッキングすることに成功しています。MEV-2と異なるのは、MEV-1では通称「墓場軌道」と呼ばれる静止軌道よりも少し遠い軌道で、ドッキングを行ったことです。これは初めての試みであったために、万が一静止軌道で事故などが起きても他の衛星に影響を与えないようにするためでした。
今後は、ドッキングをすることで衛星寿命を伸ばすだけでなく、現在開発中のミッション・ロボティック機(Mission RoboticVehicle)を使用して軌道上で修理や組み立て、点検を行うミッションを行う予定です。
Image Credit: Northrop Grumman
Source: Northrop Grumman/Space News/Spaceflight Now
文/出口隼詩
この記事に関連するニュース
-
宇宙ゴミを出さない人工衛星を作る時が来た ESAが民間3社と衛星バス開発で契約締結
sorae.jp / 2024年7月15日 16時56分
-
NASAとNOAAの静止気象衛星「GOES-U」打ち上げ成功 太陽の活動も観測
sorae.jp / 2024年7月13日 11時16分
-
スペースX、アメリカの静止気象衛星をファルコンヘビーで打ち上げ
sorae.jp / 2024年6月26日 16時35分
-
NASAが火星サンプルリターンミッションの手法研究で7社の企業を選定
sorae.jp / 2024年6月24日 17時5分
-
スペースX、SESの通信衛星「Astra 1P」の打ち上げに成功
sorae.jp / 2024年6月21日 11時43分
ランキング
-
1大谷翔平&真美子さんのレッドカーペット中継に… 人気アイドルが「思いっきり映ってる」と話題
Sirabee / 2024年7月18日 15時40分
-
2「縁起の良い数字」のナンバープレートとは? “13種類”の人気番号ってなに? 「358」の気になる意味は?
くるまのニュース / 2024年7月19日 21時10分
-
3毎日テレビをつけっぱなしで寝る夫。年間どれだけ電気代を損している?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月18日 8時50分
-
4義母と元夫は減塩生活中!? 嫁に去られた親子の今…【お義母さん! 味が濃すぎです Vol.48】
Woman.excite / 2024年7月15日 21時0分
-
5「風呂の温度がぬるい!」小柄な女性バイトを狙ってクレームをつける50代男性。県内全てのスーパー銭湯を出禁になるまで
日刊SPA! / 2024年7月19日 8時54分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください