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連星ブラックホールの衝突と合体は、宇宙の果てを舞台にしたダンスのよう

sorae.jp / 2021年4月22日 22時45分

2つのブラックホールが衝突するとどうなるのでしょうか?

この信じられないようなシナリオは、多くの合体銀河や多重星系の中心で発生すると考えられています。「Astronomy Picture of the Day」(APOD)で紹介された、こちらの動画では、大小2つのブラックホール(質量比3対1)の合体の最終段階をコンピュータ・アニメーションで表現し、背景の星野(starfield)に現れる重力レンズ効果を強調しています。

黒い部分は、「ダイナミックなデュオ」(dynamic duo 活発な「二人組」のブラックホール、つまり連星ブラックホールの意味)の「事象の地平線」(強力な重力によって光が到達や脱出できなくなる領域)を示しており、周囲のリング状の背景の星は、ブラックホールの結合による「アインシュタインリング」(重力レンズによって作られた遠方にある天体のリング状の像)の位置を示しています。

すべての背景の星は、このアインシュタインリングの外側に像が見えるだけでなく、重力レンズ効果によって内側にも1つ以上の対になっている星の像が見えています。

最終的には2つのブラックホールが合体します。このような合体の最終段階では、強力な重力波が発生することが知られており、私たちの宇宙を見る新たな方法となっています。

こちらの画像は、連星ブラックホールの合体による重力波の初観測を伝えた2016年2月11日付けのAPODに掲載されたイメージ画像です。

BHmerger_LIGO_960(Credit: LIGO, NSF, Aurore Simonnet (Sonoma State U.))

【▲ 連星ブラックホールの合体による重力波を初観測(Credit: LIGO, NSF, Aurore Simonnet (Sonoma State U.))】

冒頭の動画を見ていると、連星ブラックホールというダイナミックなデュオによる宇宙の果てを舞台にしたダンスのようにも見えてきます。

 

関連:連星ブラックホールはどう見える? シミュレーション動画をNASAが公開

Video Credit: Simulating Extreme Spacetimes Collaboration
Image Credit: LIGO, NSF, Aurore Simonnet (Sonoma State U.)
Source: APOD (1) (2)、SXS Collaboration
文/吉田哲郎

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