「さそり座AR星」の奇妙で不思議なダンス
sorae.jp / 2021年5月16日 21時36分
【▲ 右奥の白色矮星が回転しながら、光に近い速度で高エネルギーを放出し、赤色矮星に衝突している(Credit: ESO)】
複数の恒星が重心の周りを軌道運動している「連星」。宇宙には無数の連星が存在し、過去には、3つ以上の恒星が軌道運動している天体も確認されています。今回は、奇妙で不思議なダンスを踊っているかのような連星「さそり座AR星」を見ていきましょう。
地球から約380光年先に位置している「さそり座AR星」は、今までは1つの変光星(明るさが変わる天体)として認識されていました。近年、ヨーロッパ南天天文台の超大型望遠鏡(VLT)の観測データにより、2つの恒星による連星系であることが判明しています。
主星は地球サイズの白色矮星、伴星は太陽の1/3程度の赤色矮星です。地球の大きさとあまり変わらない主星は、太陽とほぼ同じくらいの質量をもっている伴星より小さく重たい星です。
「さそり座AR星」の注目すべき特徴は、通常の連星と異なる特徴的な動きをしていることです。それは、主星の白色矮星が猛烈な勢いで自転しながら、光に近い速度まで加速された高エネルギーを伴星にぶつけているというもの。その周期は1.97分ごとに「さそり座AR星」が変光する原因であると考えられています。
ESOが作成した再現動画では、白色矮星から放出された”灯台の様な光”が、周期的に赤色矮星にぶつかり、明暗を繰り返していることがわかります。連星系の軌道運動は「ダンス」と例えられることが多いのですが、「さそり座AR星」の場合はミラーボールの光を浴びているようなイメージですね。
Image Credit: ESO/L. Calcada/University of Warwick
Source: ESO
この記事に関連するニュース
-
海があるかも? 太陽系外惑星「LHS 1140 b」をウェッブ宇宙望遠鏡が観測
sorae.jp / 2024年7月18日 12時0分
-
超新星の後に残された白色矮星 爆発から800年以上経って再び活発化した可能性
sorae.jp / 2024年7月17日 18時32分
-
超新星輝く“しし座”の渦巻銀河「NGC 3810」 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影
sorae.jp / 2024年7月10日 21時41分
-
観測史上最遠のIa型超新星「SN 2023adsy」が標準光源の性質を持つと判明
sorae.jp / 2024年6月29日 21時30分
-
周期は約1時間 観測史上最も自転が遅い中性子星「ASKAP 1935+2148」を発見
sorae.jp / 2024年6月21日 20時51分
ランキング
-
1大谷翔平&真美子さんのレッドカーペット中継に… 人気アイドルが「思いっきり映ってる」と話題
Sirabee / 2024年7月18日 15時40分
-
2「縁起の良い数字」のナンバープレートとは? “13種類”の人気番号ってなに? 「358」の気になる意味は?
くるまのニュース / 2024年7月19日 21時10分
-
3毎日テレビをつけっぱなしで寝る夫。年間どれだけ電気代を損している?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月18日 8時50分
-
4「ダメ、ぜったい!」 暑い日の車内に「置きっぱなし」は超危険! 「爆発」の可能性も…! 放置したらいけないものとは?
くるまのニュース / 2024年7月20日 7時10分
-
5「風呂の温度がぬるい!」小柄な女性バイトを狙ってクレームをつける50代男性。県内全てのスーパー銭湯を出禁になるまで
日刊SPA! / 2024年7月19日 8時54分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)