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7月21日深夜打ち上げ予定、ISS新モジュール「ナウカ」を搭載したロケットが発射台に設置される

sorae.jp / 2021年7月21日 11時21分

バイコヌール宇宙基地200番射点に向けて輸送されるプロトンMロケット(Credit: Yuzhny Space Center/Roscosmos)

【▲ バイコヌール宇宙基地200番射点に向けて輸送されるプロトンMロケット(Credit: Yuzhny Space Center/Roscosmos)】

国際宇宙ステーション(ISS)へ新たに追加される多目的実験モジュール「ナウカ(Nauka)」(露:Наука、「科学」の意味)の打ち上げが、いよいよ間近に迫ってきました。7月17日にはナウカを搭載した「プロトンM」ロケットがバイコヌール宇宙基地の200番射点に設置され、打ち上げに向けた準備が進められています。

ナウカはISSのロシア区画に結合される新しいモジュールです。船内と船外での科学実験に対応しており、実験装置等を出し入れできる小型のエアロックや、欧州で開発された「欧州ロボットアーム(ERA:European Robotic Arm)」を装備。宇宙飛行士の休憩場所としても利用される予定で、内部にはトイレや水再生システム、酸素生成装置も搭載されています。

関連:今夏打ち上げ予定のISS新モジュール「ナウカ」にロボットアームが取り付けられる

また、ナウカはISS全体のロール制御や、有人宇宙船「ソユーズ」および無人補給船「プログレス」のドッキング場所としての役割も担います。ナウカの全長は13.12メートル、幅は4.25メートル(太陽電池アレイ等は除く)で、与圧部分の内容積は70立方メートル。重量は約20トンで、ロシア区画のモジュールとしては21年前の2000年7月に打ち上げられたサービスモジュール「ズヴェズダ(Zvezda)」以来の大きさです。

ナウカ(Nauka)結合後のISSを描いた図(右舷側から見た様子)。ナウカは図の左側に位置するロシア区画のズヴェズダ(Zvezda)下部に結合する(Credit: ESA)

【▲ ナウカ(Nauka)結合後のISSを描いた図(右舷側から見た様子)。ナウカは図の左側に位置するロシア区画のズヴェズダ(Zvezda)下部に結合する(Credit: ESA)】

ナウカの打ち上げ予定日時は日本時間2021年7月21日23時58分で、アメリカ航空宇宙局(NASA)のNASA TVでは日本時間同日23時30分から打ち上げのライブ配信を予定しています。NASA TVはNASAの公式ウェブサイトや公式アプリ、NASAのYouTubeチャンネルなどで視聴することが可能です。

・NASA Live(NASA公式ウェブサイト)
・NASA公式YouTubeチャンネル

なお、日本時間7月23日22時17分にはISSロシア区画のドッキング室1「ピアース(Pirs)」の分離が予定されています。ロシア区画のエアロックやドッキング場所として用いられてきたピアースは2001年9月からズヴェズダの下部(天底側)に結合されていましたが、ナウカにドッキング場所を譲るために分離・廃棄されます。

ピアースの分離と大気圏の再突入には現在ドッキング中の「プログレスMS-16」補給船が用いられることになっており、NASA TVでは同日21時45分からピアースおよびプログレスの分離もライブ配信する予定です。

関連:ISS新モジュール「ナウカ」打ち上げと到着に向けた準備が地上と宇宙で進む

発射台に設置されたプロトンMロケット(Credit: Yuzhny Space Center/Roscosmos)

【▲ 発射台に設置されたプロトンMロケット(Credit: Yuzhny Space Center/Roscosmos)】

 

Image Credit: Roscosmos
Source: Roscosmos / NASA
文/松村武宏

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