ファイアフライ、初のロケット打ち上げ エンジンに異常が生じ指令破壊
sorae.jp / 2021年9月6日 17時13分
米民間宇宙企業Firefly Aerospace(ファイアフライ・エアロスペース)は、現地時間9月2日に初のロケット打ち上げを行いました。同社が開発した「Alpha(アルファ)」ロケットは、アメリカ・カルフォルニアにあるヴァンデンバーグ宇宙軍基地から正常にリフトオフしました。しかし打ち上げから数分後、空中で機体が回転。爆発する結果となりました。同社によれば、軌道には届かなかったもののデータを取得できたということです。また、この打ち上げについて、「ロケットの製造から打ち上げまで『到達」することを証明した」と述べています。
ファイアフライによると、「機体は正常に発射台から飛び立った。ロケットに設置されている様々な接続部分などは全て作動していた。機体は回転なども排除され、正常に制御されており、スピードも正確な値で上昇していた。(要約)」ということです。
しかし、「飛行から15秒後、(第1段ステージにある4つのReaverエンジンのうち)エンジン2が停止」。この停止は「エンジンについている推進剤の主バルブが閉じて、エンジン2からの噴射が終わった」ことを示すとされています。また「機体は上昇を続け、約145秒間の制御をした。通常の第1段機体の燃焼時間は165秒である。しかし、4つのうちの1つのエンジンがなくなったことで上昇率が遅くなり、機体をエンジン2の推進なしで制御するのが難しくなった。」と示しています。
その後も機体は飛行を続けますが、制御が難しくなり、「Flight Termination System(FTS: 自爆システム)」を用いて指令破壊されたということです。同社はさらに原因の究明をしていくと発表しています。
なお、今回の打ち上げミッションではキューブサットや技術実証衛星など合わせて92kgのペイロードが搭載されていました。
Image Credit: Firefly Aerospace Youtube
Source: Firefly/Firefly Twitter/SpaceNews(2021.9.2)/SpaceNews(2021.9.5)
文/出口隼詩
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