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ハッブル宇宙望遠鏡が撮影、“ペガスス座”の相互作用銀河「Arp 298」

sorae.jp / 2022年2月22日 21時16分

相互作用銀河「Arp 298」(Credit: ESA/Hubble & NASA, A. Evans, R. Chandar)

【▲ 相互作用銀河「Arp 298」(Credit: ESA/Hubble & NASA, A. Evans, R. Chandar)】

こちらは「ペガスス座」の方向およそ2億光年先にある銀河「NGC 7469」と「IC 5283」の姿。画像に向かって左下がNGC 7469、右上がIC 5283です。1966年に天文学者のホルトン・アープがまとめた特異銀河(特異な形態を持つ銀河)のカタログ「アープ・アトラス」では、2つ合わせて「Arp 298」として収録されています。

2つの銀河は重力を介して互いに影響を及ぼし合っている相互作用銀河とされています。欧州宇宙機関(ESA)によると、このうち棒渦巻銀河のNGC 7469はセイファート1型の活動銀河に分類されています。中心部分には活動の原動力となる超大質量ブラックホールが存在しているとみられており、その周囲では幾つもの星団によって描き出された明るいリングが輝いています。

関連:超大質量ブラックホールを隠すリング構造。M77の観測結果が活動銀河核の理論を裏付け

この画像は「ハッブル」宇宙望遠鏡に搭載されている「広視野カメラ3(WFC3)」および「掃天観測用高性能カメラ(ACS)」による紫外線・可視光線・赤外線の観測データをもとに作成されました。ハッブル宇宙望遠鏡の観測は世界中の研究者からの提案を受けて実施されており、ESAによればこの画像には3つの異なる提案にもとづく観測データが用いられています。

ESAによると、ハッブル宇宙望遠鏡に対する観測提案は年に1回集められて評価を受けますが、すべての提案が採択されるわけではありません。科学的なメリットや実現可能性を判断する厳しいプロセスを通過する観測提案は、毎年20パーセント未満とのことです。冒頭の画像はESAからハッブル宇宙望遠鏡の今週の一枚として2022年2月21日付で公開されています。

 

関連:合体が進行する3つの銀河。宇宙と地上から撮影した相互作用銀河「IC 2431」

Source

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, A. Evans, R. Chandar ESA/Hubble - Hubble Captures a Peculiar Galactic Pair

文/松村武宏

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