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夜空に輝く巨大な目のような姿、ハッブルが撮影した南天の棒渦巻銀河

sorae.jp / 2022年3月15日 21時33分

棒渦巻銀河「NGC 1097」の中心部分(Credit: ESA/Hubble & NASA, D. Sand, K. Sheth)

【▲ 棒渦巻銀河「NGC 1097」の中心部分(Credit: ESA/Hubble & NASA, D. Sand, K. Sheth)】

こちらは南天の「ろ座」(炉座)の方向約4800万光年先にある棒渦巻銀河「NGC 1097」の中心付近を捉えた画像です。棒渦巻銀河とは、中心部分に棒状の構造が存在する渦巻銀河のこと。棒状構造は私たちが住む天の川銀河をはじめ、渦巻銀河の半分程度が持つと考えられています。

NGC 1097の中心を取り囲む幅約5000光年のリング構造は、この場所でスターバースト(大質量の恒星が短期間に数多く誕生する現象)が起きていることを示しています。棒状構造の両端から伸びる2本の渦巻腕は中心部分を両側から挟み込むように湾曲しており、画像に写るNGC 1097の姿は宇宙に浮かぶ巨大な目のようでもあります。

この画像は「ハッブル」宇宙望遠鏡に搭載されている2つのカメラ「広視野カメラ3(WFC3)」と「掃天観測用高性能カメラ(ACS)」を使って撮影された画像(紫外線・可視光線・赤外線のフィルター合計8種類を使用)をもとに作成され、ハッブル宇宙望遠鏡の今週の一枚として欧州宇宙機関(ESA)から2022年3月14日付で公開されました。

ESAによると、研究者は天体の特徴を知るために特定の狭い波長域の光を通す様々なフィルターを使って観測を行うため、元々の画像はモノクロで記録されています。このモノクロ画像を波長に応じた色(たとえば約555ナノメートルの光を通すフィルターを使ったものであれば緑)で着色してから組み合わせることで、冒頭のようにカラフルで美しい天体の画像は作成されています。

ヨーロッパ南天天文台(ESO)の「超大型望遠鏡(VLT)」を使って撮影されたNGC 1097。2011年7月公開(Credit: ESO/R. Gendler)

【▲ ヨーロッパ南天天文台(ESO)の「超大型望遠鏡(VLT)」を使って撮影されたNGC 1097。2011年7月公開(Credit: ESO/R. Gendler)】

 

関連:ハッブルが撮影、若い星のジェットが輝かせる「ハービッグ・ハロー天体」

Source

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, D. Sand, K. Sheth ESA/Hubble - Eye of the Galaxy ESO - A galactic embrace

文/松村武宏

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