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ヤミ金も貧困ビジネス?!貧困ビジネスについて弁護士が徹底解説!

相談LINE / 2015年4月23日 21時30分

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貧困ビジネスと聞くと、どんなイメージがありますか。恐らく多くの方が生活保護費を食い物にしたビジネスと考えるでしょう。そもそも、この『貧困ビジネス』という言葉を世に送り出したのは、社会活動家で、現在は法政大学で教授を勤める湯浅誠氏です。同氏によると、貧困ビジネスとは「貧困層をターゲットにしていて、かつ貧困からの脱却に資することなく、貧困を固定化するビジネス」とのこと。
日本国憲法第25条では『すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する』と明記されており、生活保護はそれを保障する制度の一つでもあり、貧困は克服しなければなりません。
今回はこの貧困ビジネスについて、実際に借金問題等を多数解決してきた法律の専門家の立場として、寺林智栄弁護士に話を聞いてみました。

■多岐にわたる貧困ビジネス!

「貧困ビジネスというと、いわゆる蛸部屋のようなところに貧困状態にある人を詰め込んで生活保護を受給させ、寮費や食事代の名目でこれを搾取する、あるいは厳しい肉体労働を伴う仕事に派遣して、給与をやはり寮費や食事代の名目で搾取するといったスタイルを思い浮かべる人が多いかもしれません」(寺林智栄弁護士)

生活困窮者をターゲットにした「衣食住の保障を明記した求人広告」や、ホームレスに「寝るところがないなら、生活保護の手続きと寮を用意する」と甘い誘惑で声をかける事案が増加しているようです。

「しかし、実際には、それだけではありません。いわゆる『ヤミ金』も貧困ビジネスのひとつです」(寺林智栄弁護士)

『貧困ビジネス』という言葉が生まれる以前に「ヤミ金」という言葉は存在しました。具体的にはこのヤミ金がどうして貧困ビジネスと言えるのでしょうか。

「お金を借りることが難しい生活保護者が多く住む地域でビラを巻いたりして、高額な金利で金を貸し付け、いつまで経っても利息を返し終わらないという状況に追い込んで、搾取するものです(生活保護受給者は借金をしてはいけないルールになっているので、ヤミ金が入り込みやすいのです)」(寺林智栄弁護士)

■貧困ビジネスの裏には暴力団の存在が?!

更にヤミ金と暴力団の関係性や、その他の貧困ビジネスについても言及してくれました。

「ヤミ金の多くは、バックに暴力団がついていることが多いと考えて良いでしょう。金貸し自体は暴力団でなくても、その金貸し自体が暴力団に借金をしていて、ヤミ金で稼いだ金を暴力団にまわしているということも少なくないようです。先にあげた定額宿泊所や派遣業についても、表向きはNPO法人や会社形式をとっていても、バックに暴力団がついていることが少なくないようです」(寺林智栄弁護士)

「継続的な搾取の例とはことなりますが、戸籍の売り買いも金に困った貧困者に持ちかけられるケースが多く、貧困ビジネスのひとつとして指摘できるように思われます」(寺林智栄弁護士)

生活保護の不正受給が度々メディアで報じられています。またその一方で受給者による、生活保護費減額が違憲であるという集団提訴も全国で行われております。今回取り上げた生活保護をターゲットとした貧困ビジネスも含めて、この問題の根は深そうです。

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