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家賃を滞納してても大家は部屋に無断で入ることが出来ない!その理由とは?

相談LINE / 2016年7月28日 19時0分

「『権利に対する違法な侵害に対抗して現状を維持することが不可能又は著しく困難であると認められる緊急やむを得ない特別の事情』がない限り、当事者間に予め特約があっても当該特約は公序良俗に反して無効であり、原則通り自力救済は許されないと判断したものです」(井上義之弁護士)

■自力救済はダメ!しかし法的な手続きを経ることのデメリットやコストも重要

それでは最後に自力救済が認められた例をご紹介する。

マンション前に3ヶ月間、車が放置されていた。マンションの住人が再三移動するように、車の持ち主に働きかけた。しかし車の持ち主は移動しなかった。故意であると判断した住人は車を処分した。すると持ち主が損害賠償を請求してきた。

裁判所は「やむを得ない特別の事情」として請求を認めなかったという。(横浜地裁昭和63年2月4日判決)

自力救済は原則認められていない。もしも権利の回復を願うならば必ず法的な手続きを取ることを忘れてはならない。ただし、その権利を回復することによって得られるメリットと、法的な手続きをとることのデメリットやコストはしっかり検討する必要があるだろう。

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