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尿意を催している女子生徒を気遣い先生がトイレに行くよう促すとセクハラ?

相談LINE / 2016年12月22日 19時0分

尿意を催している女子生徒を気遣い先生がトイレに行くよう促すとセクハラ?

授業中に尿意を催したことは誰にでもあるだろう。ここで素直にトイレに行きたいと先生に訴えるには、少し勇気がいる。何故なら他のクラスメートから冷やかしを受けるかもしれないからだ。
では、例えばトレイに行きたいと訴えずに我慢していた女子生徒がいたとする。そしてそれに気づいた先生が、親切心からその子に対してトレイに行くよう促した場合、これはセクハラに該当するのだろうか。一見、普通のことのように思えるかもしれないが、セクハラの境界線は非常に曖昧だと言われており、時には相手がどう感じたか次第で決まることもあるという。つまりこの女子生徒が、迷惑だと感じた場合は、セクハラになる可能性もあるのかもしれないのだ。そこで今回はこれがセクハラに該当するかどうかを峯岸孝浩弁護士に伺った。

■セクハラになる可能性は低いが配慮は必要

早速結論から伺った。女子生徒が授業中に尿意を催していることに気付いた先生が、その子に対してトイレに行くように促すのはセクハラになるのだろうか。

「授業中であれば教室を出る理由を述べる必要がありますので、セクハラにはならないと思います」(峯岸孝浩弁護士)

セクハラにはなる可能性は低いと話す峯岸孝浩弁護士。しかしそこには一定の配慮が必要だとも話す。

「ただし、女子生徒が理由を言いにくそうにしていたら、察してあげるくらいの配慮はした方がいいでしょう」(峯岸孝浩弁護士)

つまり、ストレートに「トイレに行ってきなさい」とは話さずに、例えば「体調がすぐれないようなら保健室にいってきなさい」というような配慮が必要ということだろう。

■授業以外ではセクハラになる可能性あり

授業中にトイレに行くように話すのはセクハラになる可能性は低いとのことだが、どんなケースであればセクハラに該当するのだろうか。

「休憩時間に申告させるとしたら、女子生徒の年齢が高ければ高いほど、セクハラに該当する可能性はあると思います。休憩時間は自由時間ですから、トイレに行くと申告させる必要がないからです」(峯岸孝浩弁護士)

確かにこれはセクハラになりそうだ。何故なら行くか行かないかは女子生徒が決めることだからである。もしも行きたくなかった場合、それを先生がトイレに促そうとすれば、女子生徒にとっては迷惑以外の何ものでもないだろう。

■相手がどう感じるかでセクハラかどうかが決まる?

セクハラの境界線は非常に曖昧である。念のため具体例をお伝えすると「性的な冗談や問い掛け。不快感を与えるボディタッチ。プライバシーに踏み込む。無理矢理交際を迫る。性的関係を強要する」である。どれを見ても納得のセクハラ行為であるが、ひとつ注意してもらいたいのが、これらの行為は全て「相手が嫌がっている」ことが前提となっている。

つまり、好意を持った相手からされるセクハラ行為と、悪意や敵意をもった相手からされるそれとでは、相手の感じ方が変わり、場合によってはセクハラにならないという可能性もあるのだ。

相手によって変わるかもしれないセクハラの認定だが、いきなりアウトになることは多くないため、相手から拒否された時には直ちに引きさがるべきだろう。

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