不動産投資家が節税対策として法人化を検討する場合の3つの手法を解説
相談LINE / 2018年10月5日 19時0分
不動産投資を行う場合、いずれはその投資事業を法人で行う法人化を検討する時期がきます。減価償却費の負担を除き、不動産投資は利益がでやすい事業ですので、その事業から生じる税金を節約するために、規模がある程度になった段階で、法人化することが必要になります。
■法人化が節税対策になる理由と3つの手法
法人化をしてその法人の役員に自分や家族が就任すれば、家族に不動産投資の利益を分散させることができます。個人の場合、累進課税で課税されますから、一人で課税される場合よりも複数で分けた方が税率が安くなります。この複数で分ける手法として、法人化があるのです。
この法人化ですが、大きく分けて以下の3つの手法があると言われています。
(1)管理委託方式
(2)サブリース方式
(3)所有型法人方式
■管理委託方式とは
管理委託方式とは、不動産投資の管理会社を作るというやり方です。不動産投資の場合、空室の募集や保守など、物件の管理については外部の管理会社に委託するということも多くあると思います。この物件の管理委託を行う法人を自ら作るのがこの方式です。
こうすることで、個人が法人に管理料を支払い、個人の所得を減らして法人に所得を移します。
■サブリース方式とは
サブリース方式とは、自己が持っている物件を自分が作る法人に貸し、その法人が一般の入居者にまた貸しするという方式です。サブリースはよく知られている通り、転貸借にあたりますが、その転貸先として自分で法人を作ることになります。
サブリースの場合、投資家は転貸先の法人から管理料(➀)を受け取り、転貸先のその法人は入居者から賃料(②)を受け取ります。結果として、(②)から(①)を差し引いた金額が、自分が作った法人の収益になります、
■所有型法人方式とは
所有型法人方式とは、新しく作る法人に土地や建物の所有権を移転する方法を言います。管理委託方式やサブリース方式とは異なり、自分で不動産を持ちますので、たくさんの所得を法人に移転することができます。
具体的には、一般の入居者から受ける賃料の全額が、法人の売上となります。そこから建物の減価償却費や、土地の地代(土地を移転していない場合)を差し引いた金額が利益となります。
■メリットが一番大きいのは
これらのうち、投資家の方のメリットが一番大きいのは、所有型法人方式と言われます。
もちろん、ケースバイケースの判断になりますので、ご自身にとって最も有益な方法を検討しましょう。
■専門家プロフィール
元国税調査官の税理士 松嶋洋
東京大学を卒業後、国民生活金融公庫を経て東京国税局に入局。国税調査官として、法人税調査・審理事務を担当。現在は118ページにも及ぶ税務調査対策術を無料で公開し、税理士を対象としたコンサルティング業を展開。
この記事に関連するニュース
-
固定資産税が高くなる? 安くなる? 今年は固定資産税の「評価替え」の年です!
ファイナンシャルフィールド / 2024年4月10日 5時20分
-
株式会社イーダブルジーは、不動産クラウドファンディング「TOMOTAQU(トモタク)」を通じて、元箱根に新たなリゾートファンド事業プロジェクト「RERESO(リリゾ)」をスタートします。
PR TIMES / 2024年4月9日 12時15分
-
鹿児島の40代夫婦「1,280万円の物件」で不動産投資→驚きの利回りに…会社員は“大家業に向いている”といえる理由【メガバンク出身のコンサルタントが解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年4月8日 12時0分
-
不動産投資はリスクだらけ? 具体的なリスク対策・回避方法と注意点をわかりやすく解説!
ファイナンシャルフィールド / 2024年3月31日 4時47分
-
「軍用地投資」やってみてわかったすごいメリット 節税効果大、収入確実など良いことずくめ!?
東洋経済オンライン / 2024年3月22日 12時30分
ランキング
-
1円安の流れはしばらく継続?
為替の見通しや介入の有無を徹底解説Finasee / 2024年4月19日 7時0分
-
2東証、一時1300円安 大幅反落、2カ月ぶり安値水準
共同通信 / 2024年4月19日 12時5分
-
3東証大幅反落、終値1011円安 中東緊迫、3年2カ月ぶり下げ幅
共同通信 / 2024年4月19日 17時36分
-
4日本在留の外国人が日本で働きたくない理由 2位は「働く環境が悪い」、1位は?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年4月19日 17時15分
-
5日経平均一時1300円超下落…午前終値は1260円89銭安の3万6818円81銭
読売新聞 / 2024年4月19日 12時19分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください