夢のタイ移住で、貧困に沈んだ日本人女性。「物価が安いはず」は甘かった

日刊SPA! / 2018年10月12日 15時55分

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バンコク、チャオプラヤ川沿いのオールドタウン

 昨今、若者の貧困が問題になっているが、それは国内だけではない。一昔前ならば、能力も経験もない若者がアジアに進出して一旗揚げるという話を耳にしたが、現在はアジア諸国も物価が高くなって、在住の日本人が貧困にあえぐケースも増えているという。

 今回話を聞いたのは、物価が安いイメージがあるタイ、バンコクでフリーネイリストとして活動するマユミさん(仮名・28歳)だ。

◆豪華な暮らしをする友人に憧れてタイに移住

「地元・名古屋の美容専門学校を卒業したあと、美容室に就職したんです。月収は20万円弱で始めはやる気もあったんですが、長い労働時間のためか身体を壊してしまい、うつ病を発症してわずか2年で退職しました」

 以来、実家に引きこもる日が続いていたが、そんな彼女に転機が訪れる。学生時代の友人から、「いまタイに住んでいるから遊びに来ないか」と誘われたのだ。

「仕事もしていないし軽い気持ちで遊びに行ったら、がっつりハマってしまったんです。夜遊びできるところやオシャレな店もたくさんあって、しかも物価も安くて最高だと思いました。さらに驚いたのは友人の住んでいたマンションです。プール付きのきれいなアパートでしかも家賃は7万円、私もこんな生活をしてみたい!と思いました」

 マユミさんは帰国すると早速タイに住む準備をした。そしてバンコクの日系美容室に履歴書を送り、晴れてバンコクでの就職が決まった。が、タイでの生活はマユミさんが想像していた華やかなものではなかった。

「月収は4万バーツ(約14万円)でしたが、物価も安いし昇給もあるので問題ないだろうと思っていました。でも、現実は違いました。旅行のときはあえて安い市場や屋台で服や食べ物を買っていたのですが、実際住んでみるとそうはいかない。勤務先は駐在員の奥さんなどが来店する高級美容室なので、さすがに汚い服装はできず服は無理してショッピングモールで買っていました。それに同僚達や日本人の友人と飲むときは大体、日本式居酒屋に行くので食費も日本と変わりませんでした」

 交際費がかかるのが嫌なら、付き合いをやめれば良いと思うだろう。だが、そうもいかないのが海外の日本人コミュニティなのだ。

「バンコクの日本人コミュニティはすごく狭くて、噂が回るのも早いんです。付き合いが悪い人間は変わり者扱いされて敬遠されるので、誘われたら無理してでも行っていました。結構色んなコミュニティに顔出していましたね。さらに日本人が借りられる物件というのは限られているので、その中でマウンティングがあるんです。『あそこのアパートなら家賃、〇バーツぐらいだよね』とか『あの地区は家賃が安い』とか。当時、私は14,000バーツ(約50,000円)のアパートに住んでいたんです。それでもがんばって住んでいたんですが、あまり治安の良くない地区だったので言うのが恥ずかしかったですね」

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