海外のスリ師&ぼったくり店「日本人観光客は狙いやすい」理由って?

日刊SPA! / 2019年2月23日 15時54分

写真

トルコ・イスタンブール

 最大10連休の今年のGW。それを利用して海外旅行を検討中の人もいると思うが、不安なのは現地の治安。旅行先でスリや置き引き、土産物屋やタクシーでのボッタクリなどの被害に遭った日本人は決して少なくないからだ。

 外務省『海外邦人援護統計』によると、海外で日本人が強盗や窃盗、詐欺に遭った件数は2017年の1年間で4266件。ここ数年は減少傾向にあるとはいえ、渡航者10万人中およそ24人が被害に遭う計算になる。

◆日本人観光客を狙うイタリアのスリ師たち

 ここで気になるのは、日本人は海外でカモとして認識されているのかという点。そんな話はよく耳にするが、現地でスリやボッタクリ行為を行う者たちは果たしてどう見ているのか? 実は、筆者が先日訪れたイタリア滞在中、現地人の知人のツテで元スリ師のイタリア人男性、ジュゼッペ(仮名・30代)から話を聞くことができた。

「日本人かい? こんなことを言うと気を悪くするかもしれないけど、狙われやすいだろうね(笑)」

 その理由について“警戒心の薄さ”を挙げる。

「特にカップルやグループで旅行している場合、話に夢中になるから隙が多いんだ。むしろ、1人旅のほうが常に警戒しているから手を出しにくいね」

◆キャッシュレス化が進んでも日本人は現金を持っている?

 これに対して、数人のグループによる集団スリがターゲットにするのは1人で行動する旅行者。

「人ごみの中で周りを囲んだり、服にケチャップなどを付けて『なんか付いてますよ』と声をかけ、その間に仲間が財布を抜き取るんだ。東欧あたりから来ているスリグループがよくやる手口だよ。ローマだと市内で一番大きなテルミニ駅、それと地下鉄の車内なんかは注意したほうがいいだろうね」

 だが、日本人が狙われやすい本当の理由は別にあるという。

「現金を持ち歩いていることかな。今はキャッシュレス化が進み、小額の現金しか持ち歩かない旅行者が多いんだ。そうなるとスマートフォンやカメラぐらいしか盗るものがないけど、多くの日本人観光客は財布に数百ユーロは入っている。クレジットカードだとすぐ連絡されて利用停止になることが多いし、仮に使えてもそこから足がつく可能性があるからリスクが高い。同じアジア人でも中国人なんか大勢来ている割には現金を全然持ってないし、やっぱり日本人が一番さ」

◆交渉下手な日本人はボッタクリ価格で買ってくれる

 一方、トルコのイスタンブールでペルシャ絨毯の販売店を営むハシム(仮名・40代)は、「日本人はあまり値切ろうとしないから多少ボッタクってもよく買ってくれたけど、昔に比べて財布のヒモが固くなっている」と話す。

「もちもと高価な商品だから仕方ない部分はあるけどね。今一番買ってくれるのは中国人。お金を持っている人が多く、正直少しふっかけても言い値で買ってくれる(笑)。その辺はかつての日本人と一緒かな」

 しかし、ここに来て絨毯を買う日本人が再び増えてきたとか。

「昨年のトルコリラの大暴落の影響だろうね。日本人に限らず外国人旅行者が爆買いするようになったんだ。トルコ石を扱っている宝石屋の友達も言ってたけど、日本人は多少ふっかけても為替の影響か『思ったより安いね』なんて喜んで買う人もいるほど。まあ、ウィンウィンの関係だからいいんじゃないかな」

 ただし、路上で日本語で話しかけてくるトルコ人には注意したほうがいいとか。

「場所が店の前なら単なる客引きだから問題ないけど、それ以外のところで声をかけてくるのは悪質な連中が多い。少し離れた場所にある店まで連れて行き、俺から見ても高過ぎるだろって値段で売りつけてくる。特にブルーモスクやアヤソフィア周辺に出没するから観光客は気をつけたほうがいいだろうな」

 加害者側の“忠告”からも日本人が獲物だと見られていることはよくわかったはず。楽しい旅行が一転して……なんてことにならならないためにも「カモとして見られている」くらいに用心していたほうがよさそうだ。

<TEXT/高島昌俊>

【高島昌俊】

フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。先日、この旅から帰国したばかりだが、早くも別ルートでの世界3周目に行こうか思案中。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング