歴史を変えたスクウェアの決断とは? 平成ゲーム史衝撃10大ニュース<5位~1位>

日刊SPA! / 2019年4月21日 8時30分

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Wii

◆ゲームコラムニスト・卯月鮎の絶対夢中★ゲーム&アプリ週報

 先週のコラムに引き続いて、今回は「平成ゲーム史・衝撃10大ニュース」の5位から1位まで。個人的に衝撃の大きかった出来事をランキングしています。みなさんの衝撃度1位はどのニュースだったでしょうか?

◆5位 横井軍平氏の訃報(平成9年)

 ゲーム&ウオッチ、ゲームボーイ、バーチャルボーイの生みの親である横井軍平氏。普及した技術を新たな視点で製品に応用する独自の哲学「枯れた技術の水平思考」も有名です。

 50代で任天堂を退社し、バンダイの携帯機「ワンダースワン」のアドバイザーを務めるなど新たな活躍のステージに立っていた平成9年10月、交通事故で死去。私が駆け出しの雑誌編集者だった頃、横井さんのインタビューの言葉に感銘を受けたこともあって、このニュースは非常にショックでした。横井さんが健在ならば、ゲーム界の未来が多少なりとも変わっていたのは間違いありません。

◆4位 体感操作のWiiが世界的ヒット(平成18年)

 任天堂の据置機Wiiが発売されたのは平成18年末。Wiiリモコンを手に持って、体を動かして遊ぶ斬新なスタイルは、テレビゲームのイメージを“静”から“動”へと大きく変えました。

 同時期発売のPS3がハイスペックなゲーム機だったのに対し、Wiiはゲーム体験をカジュアルなものに引き戻し、普段ゲームをやらないライト層にも訴えかけました。世界1億163万台と任天堂の据置機ではトップの売上。この数字以上にWiiの功績は計り知れないものがあります。

◆3位 『FF』シリーズがPS移籍を発表(平成8年)

 平成8年2月、『ファイナルファンタジー』の次回作『Ⅶ』がPS1でリリースされるとの発表がありました。『FF』といえばファミコン期からの人気作で、「任天堂ハードが当たり前」という先入観もあって、かなりのサプライズ。この発表をきっかけに、いわゆる“次世代機戦争”はPS1の勝利に一気に傾いていきます。ハードとソフトの力関係が明確になったある種の“事件”ではなかったでしょうか。

『FFⅦ』は翌年の平成9年に発売され、国内300万本以上の大ヒット。最先端のビジュアルが話題になり、同時に“エアリス騒動”も持ち上がりました。「まさかエアリスが……」。『FF』の移籍うんぬんよりも、こちらのほうがよほど衝撃だったという人も多いかもしれません。

◆2位 スマホゲーム旋風で任天堂大ピンチ(平成24~25年)

 平成24年に配信が始まったスマホゲーム『パズル&ドラゴンズ』が大ブレイクし、翌年には2000万DLを突破。ゲームの主戦場はスマホとなり、“基本プレイ無料”が浸透していきました。その影で任天堂はWii Uの失敗もあって株価が低迷。事の真偽はともかく「任天堂の倒し方、知ってますよ」というキャッチーなフレーズが広まったのもこの頃です。

 当時は本当に、ファミコンから続いてきた家庭用ゲーム機の歴史が終わるかもしれないと思うほどスマホゲームに勢いがありました。しかし最近はバブルが崩壊しつつあり、家庭用ゲーム機の存在感も再び増しています。振り返れば、平成時代は「打倒! 任天堂」がゲーム史のテーマのひとつでした。

◆1位 スクウェアとエニックスが合併(平成15年)

「スクウェアとエニックスが合併する!」。前年の平成14年11月にこの一報を聞いて、あまりの驚きに何を言っているのか理解できなかったのは私だけではないでしょう。「ドラクエ」と「FF」、永遠のライバルだと思っていた二大RPGが同じメーカーになるとは……。当時は「ドラゴンFFクエスト」なんて、両者が融合したゲームが出るかも、と思ったりもしました(笑)。

 合併の裏側は明かされてはいませんが、スクウェアは平成13年に公開した世界初のリアル系フル3DCGアニメ映画『ファイナルファンタジー』で特損を出し、子会社のデジキューブも上手く行かず……。エニックスも出版事業でゴタゴタがあり、両者の危機感がRPGの二大巨頭を結びつけたと言えそうです。

 令和では、スクエニを超えるような大型合併はあるのか? アップルが任天堂を買うなんて噂もちらほら聞かれますが、そうなったら令和10大ニュース1位は間違いないでしょう。

【卯月鮎】

ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲームの紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。著作には『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)がある。ウェブサイト「ディファレンス エンジン」

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