A型、AB型がかかりやすい重病は?血液型・病気リスク一覧

日刊SPA! / 2019年5月23日 8時50分

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※画像はイメージです(以下、同じ)

 血液型で本当にわかるのは、性格や人との相性ではなく、かかりやすい病気だった。最新の科学研究で明らかになった、病気の発症リスクと血液型の真実に迫る。

◆医学界では常識の血液型別発症リスク

 血液型と聞いてまずイメージするのは、「血液型性格診断」ではないだろうか? ところが、「血液型で性格を判断するのはナンセンス」と血液専門医の久住英二氏は語る。

「『あなたは几帳面なところがある』と言われれば、自分にはそういった一面があるかもしれないと誰もが感じるはず。誰にでも当てはまる性格特徴が自分にだけ当てはまると感じる現象は、バーナム効果と呼ばれています。血液型と性格の間に、科学的根拠は一切ありません」

 一方、世間的にあまり知られていない、血液型にまつわる興味深い事実がある。

「近年、大規模な集団疫学研究によって、血液型と一部の病気の発症に関連があることが科学的に証明され始めています。医学界では、性格診断ではなく、こちらのほうが常識です」

 実は、血液型と病気の関連を調べる研究は、20世紀初頭から世界中の科学者によって行われてきた。そして、21世紀に入り、新しい発見が続いている。なかでも注目されたのは、’09年にアメリカの国立がん研究所が発表した、血液型と膵臓がんの発症リスクについての論文である。それによると、O型に比べてA型は1.32倍、B型は1.72倍、AB型は1.51倍も膵臓がんを発症するリスクが高いとしている。

「血液型別でここまでバラつきが出たことは、医学的にも注目されました。その後の研究で、血液型を決定する遺伝子と膵臓がんの発症リスクに関わる遺伝子が、同じ染色体上に存在することも判明し、遺伝子レベルで血液型と膵臓がんの関連が示唆されました」

◆A型はがん、AB型は認知障害になりやすい

 膵臓がんのほかにも、複数のがんが血液型と関連している。’10年にスウェーデンのカロリンスカ研究所が発表した研究では、A型はO型に比べ、1.2倍も胃がんの罹患率が高いことがわかった。東京医科大学は、’14年にO型患者はA型患者に比べ、前立腺がんの全摘術後の再発率が35%減少したと学会で発表した。

「血液型と関連のある病気は、がん以外にも報告があります。’14年にアメリカのバーモント大学が発表した論文では、AB型はO型に比べて、1.82倍も認知障害のリスクが高いと結論づけました」

 さらに、’00年にアメリカの赤十字血液サービスは、B型は淋病にかかりやすいと報告している。

「淋病はオーラルセックスで咽喉頭の感染が増加しており、B型は特に注意が必要です。いずれにしても、病気予防には睡眠、食事、運動などの規則正しい生活が重要です。血液型で自分のかかりやすい病気を知ることで、健康意識を高めるきっかけとしてもらえたら」と久住氏は結ぶ。

 新たな発見が相次ぐ血液型研究に、今後も目が離せない。

◆【A型】がんと生活習慣病に注意が必要

□ 胃がん

□ 唾液腺がん

□ 前立腺がん(術後再発率)

□ 肺塞栓症(エコノミークラス症候群)

□ ノロウイルス

□ 細菌性髄膜炎

□ 貧血

□ 脂質異常症

「胃がんになりやすいA型ですが、ピロリ菌に感染している場合、胃がんの発症リスクはさらに上昇します。ピロリ菌検査で感染の有無を確かめ、感染していたら除菌しましょう。前立腺がんの術後再発リスクも高いため、72歳頃までは毎年PSA検査を受けることを忘れずに。また、近年、アルコールに適量はなく、飲めば飲んだだけがんのリスクが上昇することが示されました。特にがんに注意したいA型は、がん検診と節酒に努めてください」

◆【B型】膵臓がん、感染症、肺の病気に用心を

□ 膵臓がん

□ 卵巣がん

□ 悪性リンパ腫

□ 肺塞栓症(エコノミークラス症候群)

□ 脳梗塞

□ マラリア

□ 肺炎

□ 結核

□ 淋病

□ 糖尿病(2型)

□ 高血圧

「膵臓がんに最もなりやすいB型ですが、膵臓がんは早期発見が難しく、治療成績も良くありません。膵臓がんのリスク因子には、糖尿病や肥満が挙げられるため、食事と運動による適正体重の維持が重要です。肥満解消は、B型がなりやすい糖尿病や高血圧対策にも有効です。呼吸器系の疾患にもなりやすいため、長引く咳は放置せずに呼吸器内科を受診しましょう。肺炎はワクチンで予防できるため、65歳になったら接種を忘れずに」

◆【O型】血管系の病気は強いが消化器系の病気に弱い

□ 皮膚がん

□ 悪性リンパ腫

□ 胃潰瘍・十二指腸潰瘍

□ コレラ

□ O157大腸菌

□ ピロリ菌

□ 細菌性髄膜炎

□ 貧血

「O型は血液が固まりにくい体質のため、血管系の病気になりにくい特徴があります。しかし、消化器の感染症にかかりやすく、特にピロリ菌感染で胃潰瘍や十二指腸潰瘍を繰り返す人が多いでしょう。ピロリ菌は簡単な血液検査でスクリーニングできるので、O型には積極的に受けてもらいたい検査です。ピロリ菌を除菌することで、潰瘍のほかに胃がんの発生リスクを下げることができます。バリウム検査ではピロリ菌の感染有無は判断できません」

◆【AB型】重篤な病気や感染症にかかりやすい

□ 卵巣がん

□ 悪性リンパ腫

□ 肺塞栓症(エコノミークラス症候群)

□ 心臓病

□ 脳梗塞

□ 認知障害

□ デング熱

□ インフルエンザ

□ 細菌性髄膜炎

□ 梅毒

「AB型は、脳梗塞や心臓病をはじめ、麻痺などの後遺症や生活の質を低下させる重篤な疾患にかかりやすい傾向があります。睡眠不足や質の悪い睡眠は、脳梗塞や心臓病を引き起こす動脈硬化を促進させるため、規則正しい生活が重要です。感染症にもかかりやすく、なかでも梅毒に最もかかりやすい血液型といわれています。梅毒感染を防ぐには、不特定多数との性交を避け、新たなパートナーができた際は、2人で性感染症検査を受けるように」

【久住英二氏】血液専門医

’73年生まれ。新潟大学医学部医学科卒業。医療法人社団鉄医会理事長。監修書籍に『血液型でわかるかかりやすい病気と対策』

<取材・文/赤坂野恵・伊藤美賀子(ゲンキのモト編集室)>

― 血液型別[かかりやすい病気]一覧 ―

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